つみたてNISAで老後資金を賢く作る方法と考え方を解説

つみたてNISAは、平成30年1月より始まった新たな少額投資非課税制度のことをいい、人生三大資金と呼ばれる「教育資金」「住宅資金」「老後資金」に備えるためにお金を貯めながら増やすことができる特徴があります。

つみたてNISAでお金を貯めながら増やす仕組みというのは、金融庁が指定した「投資信託」もしくは「ETF(上場投資信託)」を「一定金額」ずつ「積立方式」で「20年間」続けていくことで成せるものになります。

本記事では、この人生三大資金の内、「老後資金」に焦点をあて、つみたてNISAを活用した賢い老後資金を作り出す方法と考え方について解説を進めていきます。

1. 老後資金の中心となる将来の年金見込額を知るところから始めよう

つみたてNISAを活用した老後資金を考える上で、ご自身が将来貰える予定となっている公的年金等がおおよそいくらくらいなのか知っておくことがとても大切になります。

平成30年2月現在において、国民年金や厚生年金が支給開始となる年齢は、原則として65歳からとなっておりますが、おそらく、将来支給される年金額は、現在よりもさらに目減りしてしまう可能性が高いことを考慮しますと、現役の世代から老後の生活資金に備えておくことは極めて重要です。

とはいえ、将来どの程度の年金が支給される予定なのかわからなければ、老後資金を計画的に準備することはできず、ただ漠然とした不安を抱えながら老後の資金対策を行うことになってしまい、これでは正しい老後資金対策とは言えません。

そこで、日本年金機構が無料で提供している「ねんきんネット」の利用を強くおすすめ致します。

ねんきんネットを利用すると現在から将来までどの程度の年金が支給される予定なのか確認することができ、概算金額であったとしても、よりリアルで詳細な金額となりますので、こちらの金額を確認しながら将来に備えるのが極めて合理的です。

参考:日本年金機構 ねんきんネット

2. 老後生活の理想と現実の「差」をつみたてNISAで埋め合わせる

生活スタイルは、人によって様々であることから、老後の生活スタイルも当然、個々によって違うことは言うまでもありません。

そのため、1人ひとりが思い描いている理想の老後生活も異なることになりますから、将来の老後資金を準備する上で、どのくらいのお金があれば、自分が思い描いている老後生活を送ることができるのか固めておくことが大切です。

たとえば、老後資金が1ヶ月あたり20万円あれば良いと考えている方がいたと仮定し、仮に公的年金が1ヶ月あたり15万円受け取れる予定なのであれば、差額の5万円を生涯に渡って補填できるような資産形成準備を行う必要があることになります。

こちらは、後程、シミュレーションでわかりやすく紹介しています。

老後生活にかかるリスクも考慮した資産運用を心掛けましょう

老後生活を考えていく上で、毎日の生活にかかるお金だけではなく、医療費や介護費といったことも念頭に入れて考えておく必要があるでしょう。

こちらは、民間保険会社が販売している医療保険や介護保険に加入しているといった方であれば、極度に懸念する必要はないと思われる一方で、歳を重ねれば重ねる程、この辺のリスクが大きくなりますので、毎日の老後資金にプラスした資産運用を心掛けておきたいものです。

3. つみたてNSAと個人型確定拠出年金(iDeCo)の違いを知っておこう

老後資金を準備しておくための対策方法には、つみたてNISAのほかにも、個人型確定拠出年金(iDeCo)も効果的とされておりますが、ここでは、つみたてNISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)の違いについて表にまとめて紹介します。

比較する内容 つみたてNISA iDeCo
年間投資額の上限 40万円 6万円~81万6000円
利用可能年齢 20歳以上 20歳から59歳まで
職業 不問 現在の職業や勤務先の状況によって加入できる金額が異なる
節税効果 拠出時 ×
運用時
払出時 ×
非課税運用期間 20年 60歳まで
途中換金 ×
損益通算 × ×
運用できる商品 投資信託・ETF 定期預金・投資信託・保険商品
資産の引き出し いつでも可能 60歳まで不可能

老後資金を準備しておくためだけに特化した目的であるとするならば、個人型確定拠出年金(iDeCo)の方がつみたてNISAよりも節税効果が高い分、大きなメリットが受けられると想定されますが、あくまでも、現在の職業などによってメリットの大きさが異なることになるため、こちらは、加入前の比較シミュレーションが極めて重要になります。

つみたてNISAは、資産運用の期間が20年に限定されておりますが、時と場合によって、いつでも換金できる点が個人型確定拠出年金(iDeCo)に比べて利便性のある強みがあるといえます。

4. 現在の年齢と将来の老後の考え方で利用する制度の優先順位を決めよう

つみたてNISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)は、いずれも老後の生活資金を準備するのに優れた制度であることは確かであり、理想としては、つみたてNSAと個人型確定拠出年金(iDeCo)をいずれも併用しながら、老後の生活資金対策をしたいものです。

とはいえ、現在の年齢や置かれている状況、将来の考え方によって、実際に資産運用に回すことができるお金が異なることから、つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)といった制度をしっかりと理解した上でどちらの制度を優先して活用するのか順位を決めるようにする必要があります。

たとえば、現在20代であれば、将来、結婚、住宅購入、子育てといった大きなライフイベントが起こると考えられ、これから直面する大きなライフイベントを考慮しますと、なかなか老後資金の準備まで手が回らないといった方も多いでしょう。

このような世代は、将来の住宅購入資金など、少なくともまとまったお金を準備しておきたい場合が多く考えられることから、主につみたてNISAでお金を貯めながら増やすことを優先的に考え、余裕が生じた一部のお金について個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用してみるのも一策です。

参考:つみたてNISAで賢い住宅資金を作り出す方法とは?住宅購入を考えている方へ

30代や40代といった子育て世帯の方であれば、おそらく住宅購入といった大きなライフイベントを終え、余裕を持った子どもの教育資金の準備やご自身の将来における老後資金が気になっている方も全体的に多いと思われます。

このような世代の場合は、子どもの十分な教育資金が準備できているのかを確認し、不足や懸念がある場合は、つみたてNISAを活用して子どもの教育資金について確保するのを優先的に考えながら、余裕が生じた一部のお金について個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用してみるのも一策です。

参考:つみたてNISAで子どもの教育資金を作る考えについて解説

50代や60代といった世代ですと、子どもが独立し後は、ご自身の老後生活資金や相続といったことが気になってくる年代であると思われます。

つみたてNISAは、個人型確定拠出年金(iDeCo)と異なり年齢が60歳を超えても制度を活用して資産運用をすることができる特徴がありますので、逆に、つみたてNISAを活用した老後生活資金の準備や確保といった目的におきましては、極めて有効活用することができる世代であると考えられます。

また、医療費や介護費といった費用も多くかかってくる可能性が重くのしかかる世代でもあるため、この辺をあらかじめ念頭に入れた上で、後世に負担をかけないような対策が必要になってくるでしょう。

これらの解説は、あくまでも参考活用例となりますが、つみたてNISAは将来必要となる「教育資金」「住宅資金」「老後資金」といった人生三大資金を賢く準備できる制度でありますから、それぞれの年齢や状況に応じて、将来のどの部分を優先的に考慮する必要があるのかを検討した上で有効に活用してみることをおすすめ致します。

5. 「老後資金に3,000万円が必要」といった情報に流されない

よく、「老後資金に3,000万円が必要」といった情報がインターネットなどで飛び交っていることを目にすることがありますが、基本的に、ご自身が思い描いている理想の老後生活や生活基準が異なっていることから、このように断定的に決めつけた考えは良いとはいえません。

ただし、「長生きするリスク」といった面で考えた時、これまで準備してきた老後資金が足りなくなってしまうといったことは念頭に入れておく必要があります。

たとえば、先に紹介した例で、老後生活資金が1ヶ月あたり20万円あれば良いと考えている方がいたと仮定し、仮に公的年金が1ヶ月あたり15万円受け取れる予定なのであれば、差額の5万円が足りず、この5万円を生涯に渡って補填できるような資産形成準備を行う必要があることになります。

しかし、ここでいう「生涯」とは、何歳まで生きられるのかわからないわけでありますから、仮に、100歳までとして試算しますと65歳から100歳までの35年間に渡って1ヶ月の差額5万円を補填する備えが必要だと考えることができます。

50,000円×12ヶ月×35年=2,100万円の不足

逆に、老後生活資金が1ヶ月あたり15万円あれば良いと考えている方がいたと仮定し、仮に公的年金が1ヶ月あたり15万円受け取れる予定なのであれば、そもそも公的年金は死亡するまで支給され続ける年金でありますから、医療費や介護費の懸念はあるものの、少なくとも不足している老後資金は極端に多いとはいえないと考えられます。

このようなことから、老後生活資金を考える上で大切なことは、「老後資金に3,000万円が必要」といった固執した考えに流されることなく、ご自身の基準に沿って考えることです。

以下、参考までに老後資金を考える上で重要な考え方の流れを紹介しておきます。

  1. ご自身が支給される予定である年金の見込み金額を知ること
  2. 現在の生活水準と併せて比較検討し、老後生活にかかるお金をイメージしてみること
  3. 1と2を差し引いた差額(不足分)が生じるのか確認してみること
  4. 老後の医療費や介護費の補填ができているか確認してみること
  5. 3と4の合計金額を生涯に渡って補填できる準備をすること

なお、「生涯」の基準は、個々によって考え方が異なりますが、「100歳まで」や「男性80歳」「女性86歳」などのように平均寿命を基準に用いるなど、ケース・バイ・ケースでご自身に合った考えで計算してみることをおすすめ致します。

参考例

男性の場合 50,000円(不足額)×12ヶ月×15年(80歳-65歳)=900万円の不足
女性の場合 50,000円(不足額)×12ヶ月×21年(86歳-65歳)=1,260万円の不足

6. つみたてNISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)を併用した一例

本記事の最後に、つみたてNISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)を併用して、50歳の男性が、まったく準備していなかった老後資金を準備する一例について紹介しておきます。

●資産運用の状況

制度 1ヶ月掛金 利回り 運用期間
つみたてNISA 33,000円 5% 20年
個人型確定拠出年金(iDeCo) 23,000円 10年

つみたてNISAの概算資産形成金額

参考:楽天証券 積立かんたんシミュレーションより管理人試算

個人型確定拠出年金(iDeCo)の概算資産形成金額

参考:楽天証券 iDeCoシミュレーションより管理人試算

制度 運用期間 総投資金額 概算資産形成金額(老後資金) 運用益
つみたてNISA 20年 7,920,000円 13,564,111円 5,644,111円
個人型確定拠出年金(iDeCo) 10年 2,760,000円 3,571,492円 811,492円

50歳から70歳までの20年間で約1,713万円もの老後資金が作れたといった見方になります。

仮に定年退職が60歳だとしますと、60歳から年金が支給開始となる65歳までの空白の5年間は、退職金や個人型確定拠出年金(iDeCo)で形成したお金で繋ぐことができます。

65歳からは、公的年金とこれまで資産運用してきた「つみたてNISA」で形成したお金を少しずつ取り崩しながら老後生活を送ることで、生涯に渡って老後資金が確保できるといったイメージになります。

中高齢の方で、老後資金が不安な方であったとしても、賢くつみたてNISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)を併用することで、効率的な老後資金を準備することができるわけです。

7. まとめ

本記事では、この人生三大資金の内、「老後資金」に焦点をあて、つみたてNISAを活用した賢い老後資金を作り出す方法と考え方について解説を進めさせていただきました。

つみたてNISAは、いつでも現金に変えられる特徴があるほか、20年という長い期間に渡ってお金を大きく育てられる仕組みになっておりますので、現在の年齢や状況を考慮しながら、賢い老後資金対策を実現してもらいたいものです。

つみたてNISAと個人型確定拠出年金(iDeCo)の併用や金額を考えた投資配分を賢く行うことができれば、効率良く老後資金を貯められますので、優先順位を踏まえながら、どちらの制度も活用してみることをおすすめ致します。

ちなみに、つみたてNISAで積立投資ををスタートするためには、金融機関で専用口座を開設する必要があります。

以下のページで「どの会社で口座開設をして、つみたてNISAをスタートすべきか?」を解説していますので、ぜひ、こちらも呼んでくださいね!

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2018年2月1日

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