「積立投資は老後のための資産形成にオススメ」「積立投資は初心者でもできる投資方法」などと聞いたことがあるかもしれませんが、その理由を詳しく知らない方は多いです。
というのも、日本では投資についてネガティブなイメージが先行しています。
「投資=お金持ちがやること」「投資=ギャンブル」というイメージが強く、積立投資についての知識をもっている方が少ないので、老後のための資産形成に向いていると言われてもピンとこないのでしょう。
しかし、積立投資のことをきちんと知れば、積立投資が老後のための資産形成に向いていることや、投資初心者でもできることが納得できるはずです。
このページでは積立投資のメリット・デメリットを解説します。これから積立投資を始めようと考えている方は、ぜひ読んでくださいね。


老後のための資産形成を考えると、間違いなく積立投資はオススメできる方法だわ。
逆に、あなたのいうように「資産形成=貯金」というのは、一番まずい考え方ね。
ここでは、積立投資のメリット・デメリットを解説すると同時に、どうして積立投資が老後の資産形成に向いているかを解説していくわよ。
1.将来のために資産を増やすためには積立投資がオススメ
老後のために資産形成をするのであれば、管理人は積立投資をオススメします。
個人差があるものの、老後のためには最低でも2,000万円は必要だと考えられています。
これは年金が支払われる65歳から90歳くらい(平均寿命+αほど)までを豊かな暮らすために、年金にプラスして必要な金額です。
では、2,000万円を作るには、どうすれば良いのか?多くの方が「貯金(定期預金)」をイメージするのではないでしょうか?
しかし、貯金(定期預金)では2,000万円を作ることはできません。
というのも、今は超低金利の時代です。銀行にお金を預けていても、資産は全然増えていかないのです。
日本を代表するメガバンクの定期預金の金利は0.01%となっており、仮に30年間で2,000万円の資産を作るためには、毎月55,472円も貯金をし続ける必要があります。
30年という期間の途中には、家を購入したり、子供の教育資金がかかったりと、毎月55,000円ずつ貯金をするのは、かなり難しいでしょう。。。
そこで、将来のためにあなたがやるべきなのが「投資」です。
老後のために2,000万円を作るためには、今あるお金を投資に回して、資産運用をしていく必要があります。
とはいえ、これまで投資をしたことがない方にとっては、資産運用のやり方がわからなかったり、不安なことが多かったりと、いきなり投資を始めることに高いハードルを感じるはず。
そのような方に、管理人がオススメするのが「積立投資」です。
なかでも「投資信託の積立投資」は投資初心者でも安定した資産運用をすることができるオススメの投資方法なのです!

老後のために必要な2,000万円は、貯金では作るのが難しいんですね。
ずっと定期預金をしていれば、いつか老後のための資金ができると思っていました。

日本人は超高金利だったバブルの記憶が強く、親が子供に対して「貯金をしておけば将来は安心」というイメージを植え付けているのよ。
でも、今は過去最強といえるほどの超低金利時代よ。
だから、よっぽどお金に余裕があって、毎月5万円以上を30年間貯金し続けられなければ、老後のための資産を作るのはできないのよ。

毎月5万円以上を30年・・・気が遠くなりまし、僕にはムリですね。。。

ほとんどの人がそうだと思うわ。
だからこそ、今あるお金を投資に回して、資産運用をしていくことで、老後のための資産形成を進めていかないといけないのよ。
私が貯金ではダメで、積立投資をオススメしているのは、こうした理由からよ。

そうなんですね。積立投資にドンドン興味が湧いてきました!
2.投資信託への積立投資をオススメする6つのメリット
では、どうして「投資信託への積立投資」が良いのか?
投資信託への積立投資をオススメする理由は、次の6つのメリットがあるからです。
- 最低100円から投資を始めることができる
- 複利のパワーを活かして資産を増やせる
- 買うタイミングに迷わずに済む
- 毎月一定額ずつ購入することで平均購入単価を下げられる
- 一度に複数の銘柄を扱うことができ、価格変動にも大きく影響を受けない
- プロが運用してくれるので、手間がかからない
これら6つのメリットから、投資信託の積立投資は安定した資産運用ができ、初心者にオススメできると言えるのです。
それぞれのメリットを以下にて詳しく解説していきます。
最低100円から投資を始めることができる
積立投資は少額からはじめられる投資方法です。
多くの方が「投資=最初から多額のお金をつぎ込まないといけない」と考えているかもしれません。
確かに、株式投資の場合だと、最初に多額のお金が必要になるため、ある程度のまとまったお金がなければ投資をはじめることはできません。
しかし、積立投資であれば、月々100円からはじめることができるのです。
具体的な各金融機関の最低投資額をまとめたのが次の表です。
金融会社名 | 最低投資額 |
---|---|
SBI証券 | 100円~ |
楽天証券 | 100円~ |
マネックス証券 | 100円~ |
松井証券 | 100円~ |
野村證券 | 1,000円~ |
大和証券 | 1,000円~ |
三菱東京UFJ銀行 | 10,000円~ |
みずほ銀行 | 1,000円~ |
三井住友銀行 | 1,000円~ |
ゆうちょ銀行 | 5,000円~ |
SBI証券や楽天証券などのネット証券であれば、最低100円から投資信託を購入できるのです。
投資初心者にとっては最初に多くのお金を使わずに済むため、ハードルが低く、気軽にはじめやすい投資方法と言えますね。
また、少額から投資ができることで、投資を続けやすく、長期間の資産運用にもむいています。
実際に管理人も、投資初心者だったこともあり、最初は500円から積立投資をはじめてみました。少ない金額でも良いため、今でも積立投資を続けることができています。
ただし、少額の投資では長期間続けていても、老後に必要な資産を作ることはできないことは知っておいてください。
例えば、毎月500円ずつ30年間積み立て、利回り3%で運用できたとしても、最終的な資産額は291,368円にしかなりません。(うち元金は18万円です)
そのため、最初は毎月500円や1,000円程度からはじめて、積立投資に慣れてきたら、投資額を徐々に増やしていくことで、目標金額を作っていくことが大切ですよ。

積立投資は最低100円からはじめられるんですね。
もっとお金が必要だと思っていました。

最初に多額の資金が必要となると、どうしても投資をはじめようとは思えないわよね。
投資信託への積立投資であれば、少ない金額でも投資ができるから、投資初心者でもお試し感覚で投資をはじめることができるのよ。
これは投資初心者にとっては、大きなメリットと言えるわ。
複利のパワーを活かして、資産を増やすことができる
積立投資では「複利」のパワーを活かして資産を増やすことができます。
一般的に金利には「単利」と「複利」があります。
単利と複利をわかりやすく説明するため、以下のイメージ図を見てください。

「単利」は元金(投資した資金)に対してのみ、利息が付くものです。
上記のように、100万円の預金がある場合、単利であれば何年経っても元金100万円にしか利息が付きません。

これに対して「複利」は元金にプラスされた利息にも金利が付きます。
例えば、100万円の預金を複利10%で増やす場合、初年度は預けた100万円に金利がプラスされて110万円になります。
その翌年は110万円(元金100万円+利息の10万円)に金利10%が加算されて、121万円(110万円+11万円)と増えていく仕組みになっているのです。
単利と複利では、時間が経過するとその差が大きく広がっていきます。
具体的に、100万円を単利と複利(ともに利率3%)で増やしたときの差額を計算したのが次の表です。
年 | 単利(円) | 複利(円) | 差(円) |
---|---|---|---|
1年 | 1,030,000円 | 1,030,000円 | 0円 |
2年 | 1,060,000円 | 1,060,900円 | 900円 |
3年 | 1,090,000円 | 1,092,727円 | 2,727円 |
4年 | 1,120,000円 | 1,125,509円 | 5,509円 |
5年 | 1,150,000円 | 1,159,274円 | 9,274円 |
10年 | 1,300,000円 | 1,343,916円 | 43,916円 |
15年 | 1,450,000円 | 1,557,967円 | 107,967円 |
20年 | 1,600,000円 | 1,806,111円 | 206,111円 |
25年 | 1,750,000円 | 2,093,778円 | 343,778円 |
30年 | 1,900,000円 | 2,427,262円 | 527,262円 |
表を見ると、100万円を年利率3%の単利運用と複利運用で30年間運用した差額は、527,262円となっていることがわかります。
同じ金額を投資したとしても、単利と複利によって最終的に得られる金額は大きく変わってくるのです。
このように積立投資では、長期の資産運用によって複利を活かすことができ、資産を増やしていくことができるため、老後の資産形成には大きなメリットとなるのです。

積立投資は複利のパワーで資産を増やすことができるんですね。

アインシュタインも複利の仕組みを「人類最大の発明」と評価していたほど、複利のパワーというのは大きいの。
積立投資は長期間の資産運用をすることで、この複利のパワーを最大限まで活かすことができ、大きな資産を作ることができるようになるのよ。
買うタイミングを迷う必要がない
積立投資は投資信託を買うタイミングに迷わずに済むこともメリットです。
投資信託を使って資産形成をする場合、「いつ」「何を」「どれだけ購入するか?」が大事なポイントとなります。
簡単に言えば、値段が安いときにたくさん買って、値段が上がったタイミングで売れば、たくさんの利益を得ることができます。
例えば、100円のりんごが80円になったときに100個買い、120円になったタイミングで売れば「120円×100個−(80円×100個)=4,000円」の利益が出るということですね。
この仕組みは投資信託でも同じです。
しかし、投資信託も含め、金融商品の価格変動は水ものであり「いつ値段が一番下がるのか?」「どの商品の値段が、いつ上がるのか?」などというのは投資のプロでも100%的中させることはできません。
ただ、積立投資は毎月決まったタイミングで投資信託を購入していくことになるため、結果として「いつ購入するべきか?」といったことに悩まずに済むのです。
さらに、毎月決まったタイミングで、一定金額ずつ投資信託を購入することで「平均購入単価」を下げられる効果も期待できます(詳しくは後述します)。
そのため、積立投資であれば、投資初心者であっても「いつ、何を、どれだけ購入するか?」といった難しいことを考えなくともコツコツ投資をしていくことで、資産形成をすることができるのです。

投資は売ったり、買ったりするタイミングをいつも見張っていないといけないと思っていました。
でも、積立投資はそのタイミングに悩まなくて良いんですね。

それも積立投資についてのよくある誤解ね。
投資信託の価格が上がったり、下がったりするタイミングは誰にも100%予測することはできないわ。
積立投資は決まったタイミングで、一定額の投資信託を購入していくから、投資するタイミングに悩む必要はないの。
ある意味、とてもシンプルな投資方法だからこそ、投資初心者でも積立投資で資産形成をすることができるのよ。
毎月一定額ずつ購入することで平均購入単価を下げられる
積立投資で毎月決まったタイミングに、一定額の投資信託を購入すすると「平均購入単価」を下げることもできます。
「平均購入単価」というのは、投資信託を購入した量に対して、1口あたりいくらになるか?という平均額のことです。
例えば、1年間(12ヶ月)での投資額が120万円(10万円×12ヶ月)の場合、投資信託の購入口数が120口であれば、平均購入単価は1万円/口(120万円÷120口)となります。
投資額に対して、購入できた投資信託の口数が多ければ多いほど、平均購入単価は安くなり、多くの投資信託(口数)を得ることができているというわけです。
積立投資では、毎月一定金額で投資信託を購入し続けることになるため、結果として「価格が高いときには少ない口数を、価格が安いときには多い口数を購入する」ことになります。
この投資信託の購入方法を「ドル・コスト平均法」と呼びます。
ドル・コスト平均法で積立投資をすることで、投資信託の値動きによって効果は異なるもののトータルでは平均購入単価を下げやすくすることができるのです。
ここで「ドル・コスト平均法」で平均購入価額をわかりやすくするため、2つの表を用意しました。
1つは毎月一定額を投資し続ける「ドルコスト平均法(A)」、もう1つは毎月決まった口数を購入し続ける「定量購入法(B)」です。
それぞれの平均購入価額を比べたのが次の表です。
▼ドルコスト平均法(A)
月 | 商品価格 | 購入口数 |
---|---|---|
1月 | 10,000円 | 10口 |
2月 | 8,000円 | 12口 |
3月 | 12,000円 | 8口 |
4月 | 9,000円 | 11口 |
5月 | 11,000円 | 9口 |
6月 | 8,000円 | 12口 |
7月 | 12,000円 | 8口 |
8月 | 14,000円 | 7口 |
9月 | 9,000円 | 11口 |
10月 | 7,000円 | 14口 |
11月 | 8,000円 | 12口 |
12月 | 10,000円 | 10口 |
1年間での投資額は100,000円×12ヶ月=1,200,000円
購入した総口数は124口
平均購入単価は1,200,000円÷124口=9,677円/口
となります。次に定量購入法の場合の平均購入単価を計算してみます。
▼定量購入法(B)
月 | 商品価格 | 投資額 |
---|---|---|
1月 | 10,000円 | 100,000円 |
2月 | 8,000円 | 80,000円 |
3月 | 12,000円 | 120,000円 |
4月 | 9,000円 | 90,000円 |
5月 | 11,000円 | 110,000円 |
6月 | 8,000円 | 80,000円 |
7月 | 12,000円 | 120,000円 |
8月 | 14,000円 | 140,000円 |
9月 | 9,000円 | 90,000円 |
10月 | 7,000円 | 70,000円 |
11月 | 8,000円 | 80,000円 |
12月 | 10,000円 | 100,000円 |
1年間での投資額は1,180,000円
購入した総口数は120口
平均購入単価は1,180,000円÷120口=9,833円/口
となります。仮にAとBの平均購入単価で口数を揃えたとすると、
平均購入単価 | 口数 | 総投資額 | |
---|---|---|---|
A | 9,677円 | 124口 | 1,199,948円 |
B | 9,833円 | 124口 | 1,219,292円(+19,344円) |
このように毎月一定金額ずつ投資信託を購入することで、平均購入単価を下げられることができるのです。
ただし、以下の図のように投資信託の価格の値動きが下がり続けた場合(タイプA)や、上昇した後に下降した場合(タイプB)は、ドル・コスト平均法の効果は得られません。
▼タイプA/値動きが下がり続けた場合
▼タイプB/上昇した後に下降した場合
参考 積立投資と一括投資はどっちがお得!?2つの投資方法を徹底比較
投資信託の価格(基準価額)が右肩下がりや、一度上がってから下がるようなことがないように、資産分散をしながら、長期的な資産形成をしていくことも大事なポイントになりますね。

ドル・コスト平均法を使えば、毎月一定の数の投資信託を購入するよりも、投資信託の平均価格を下げられる可能性があるんですね。

ドル・コスト平均法は積立投資をやるときの基本的な投資方法になるわ。
毎月決まったタイミングで、一定額の投資信託を購入するからこそ、投資信託の平均価格を下げられる可能性があるの。
もちろん、投資信託の値動き次第では、損をしてしまう可能性があるのは知っておくべきだけど、自分の感覚で投資タイミングや、購入する口数を考えるよりも、はるかに効率的&効果的な投資方法だと私は考えているわ。
一度に複数の銘柄を扱うことができ、価格変動にも大きく影響を受けない
投資信託への積立投資は、価格変動の大きな影響を受けづらいのもメリットです。
価格変動の大きな影響を受けないことで、安定した資産運用をすることができます。
そもそも積立投資をする投資信託は、日本株式・日本債券・海外株式・海外債券など、様々な投資対象をちょっとずつ集めたおトクなセット商品だと考えてください。
例えば、日本株式の投資信託である「ニッセイ日経平均インデックスファンド」は次のような株式の組み合わせで作られています。

このように「ニッセイ日経平均インデックスファンド」を購入することで、ファーストリテイリングやソフトバンクなど、様々な会社の株式に投資をしていることになるのです。
そして、1つの商品で様々な会社の株式に投資ができると、利益と損失の平均値を取ることができるのです。
例えばA社では100万円の利益が、B社では50万円の損失が、C社では20万円の損失が出た場合、100万円−50万円−20万円=30万円の利益となります。
もちろん、A社だけに投資をしていたら、そのまま100万円が利益となりますが、逆にB社だけに投資をしていたら50万円の損失を被ることになります。
A社のような利益を出せる会社を見極めることは難しいですし、A社が利益を出し続ける保証もありません(むしろ、常に利益を出し続ける会社なんて、ほぼありません)。
そのため、投資信託のように「複数の会社の利益と損失の平均値が取れるもの」のほうが、老後のために安定した資産運用をすることができるのです。
また、投資信託のなかには「バランスファンド」と呼ばれる商品もあります。
バランスファンドは複数の金融商品(株式・債券)がバランスよく組み合わされた投資信託です。
株式・債券にバランスよく分散投資を行うことができるので、インデックスファンドよりも、さらに価格変動の影響を受けづらいのです(もちろん、商品にもよりますが)。
このように投資信託は1つの商品で、複数の銘柄(株式・債券など)に投資をすることができ、価格変動の影響を受けづらいので、老後のための資産形成に向いているといえるのです。

投資信託は、1つの商品を買うだけで、たくさんの株式や債券に投資することができるんですね。
それだけでも、なんかおトクな感じがします!

投資信託は、単にセットメニューというだけでなく、複数の商品を取り扱えることで、安定した資産運用がしやすいというメリットがあるのが大きいわね。
もちろん、1つの株式に大量のお金を投資したほうが、より多くの利益を出せる可能性はあるわ。
ただし、それは逆も言えることで、多くの損失を出してしまう可能性もありえるのよ。
将来のことを考えると、そんなギャンブルのようなことをするのではなく、より安定した資産運用をしたほうが賢いと言えるわ。

確かに、1社に自分の将来を掛けるのは怖いですね・・・
投資信託だと安定した資産運用ができるっていう理由がよくわかりました!
プロが運用してくれるので、手間がかからない
積立投資をする投資信託は、投資のプロが運用してくれるので手間がかかりません。
投資信託は、運用会社が私たちの投資したお金を運用してくれる仕組みとなっており、ファンドマネージャーと呼ばれるプロフェッショナルが投資の方向性を決定します。
株式・FX・CDFなどで投資をする場合、投資家は価格変動を常にチェックして、売り買いをしなければいけなくなります。
そのため、どうしても手間や負担がどうしてもかかってしまいます。
さらに株式・FX・CDFなどは売り買いする量やタイミングを見極めることも難しいので、投資初心者が長期の資産形成をするためには不向きといえます。
しかし、投資信託は投資のプロである運用会社が運用をしてくれてため、基本的には毎日価格変動をチェックする必要がありません。
売り買いする量やタイミングも、投資のプロが運用してくれるため、複雑な知識がなくても安心して資産運用ができるのです。
将来に向けて積立投資をする方の多くが、毎日仕事をしながら資産運用をしていくことになるかと思います。
そのため、投資信託の運用をプロがやってくれることで、負担や時間を割かなくても積立投資をし続けることができるのです。
ここまで解説をした6つのメリットから、積立投資は投資初心者にとって資産運用がしやすい投資方法だということができるのです。

投資信託はプロが運用してくれるんですね。
これなら投資初心者の僕でも安心して任せることができる気がしました。

もちろん、運用会社にすべて任せて、完全に放置っていうわけにはいかないわ。
ただ、毎日の基本的な運用はプロに任せられるから、あなたの手間や負担は少なくなるのは事実よ。
そもそも毎日仕事しながら、投資信託の価格変動をチェックして、売ったり買ったりするなんて、あなたにはできないでしょ?

絶対できませんね!

そんなに偉そうに言わなくてもいいのよ・・・まぁ、いいわ。
こうした6つのメリットから、投資初心者のあなたでも、積立投資なら資産形成ができるということが言えるのよ。
3. 忘れてはいけない積立投資のデメリット

ここまで積立投資のメリットを教えてもらいましたけど、デメリットはないんですか?
どうしても美味しい話には裏があるように思えちゃうんですけど・・・

もちろん、積立投資にもデメリットはあるわ。
ここからデメリットについても教えてあげるから、それも踏まえて積立投資をやるかを考えてみなさい。
積立投資には多くのメリットがある一方でデメリットもあります。
具体的には次の3つです。
- 元金保証ではない
- コスト(手数料)がかかる
- 一括投資の方が資産を増やすこともできる
それぞれのデメリットについて詳しく解説をします。
元金保証ではない
まず、積立投資は「元金保証ではない」ことがデメリットにあげられます。
元金保証というのは「投資したお金は必ず戻ってくるよ」という保証のこと。
わかりやすくいうと「100万円を出したら、最低でも100万円は返ってくるよ」というのが元本保証です。
身近なところでは、銀行の定期預金は元本保証です。
そのため、100万円貯金をしたら、どれだけ長い期間貯金をしていても貯金額が100万円を下回ることはありません。
一方、積立投資は元本保証ではありません。
安定した資産運用がしやすい積立投資も、あくまでも投資の1つです。
そのため、購入した投資信託の価額(基準価額)の値動きによっては、投資した金額よりも最終的な資産が下回ってしまう可能性があるのです(これを「元本割れをする」ともいいます)。
例えば、投資信託の価格が購入当初は値上がりし続けたものの、最終的に値下がりを起こしてしまった場合、結果として総額がマイナスの成績となることもあります。
このように積立投資というのは元本割れのリスクもある資産形成方法なのです。

積立投資は元本割れする可能性もあるんですね。。。なんだか心配だな。。。

積立投資も投資の1つだから、100%投資した金額が返ってくる保証はないわ。
ただ、投資をしなければ老後の資産形成はできないことと、積立投資は他の投資方法よりも安定した資産運用がしやすいってことは忘れてはいけないわね。
コスト(手数料)がかかる
積立投資をやるとコスト(手数料)がかかることもデメリットです。
積立投資をやるときには「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」という3つのコスト(手数料)がかかってしまいます。
銀行の定期預金であれば、手数料がかからないことを考えると、これも1つのデメリットといえますね。
ただ、積立投資のコスト(手数料)は固定で決まっているわけではありません。
選ぶ投資信託によっては、販売手数料が無料のもの(ノーロード商品)があったり、信託報酬が安いものもあったりします。
手数料が安ければ安いほど、最終的な運用成績(資産額)にも大きな差ができるのです。
そのため、積立投資をするときには、「毎月いくら投資をするのか?」「どの投資信託(ファンド)を購入するのか?」ということ以外にも、これらのコストを抑えることが大事なポイントなのです。
少しでも運用成績が上がるように、できるだけ手数料が安い投資信託を選んで、積立投資をするようにしてください。
手数料については「積立投資で儲ける(=運用成績を上げる)には手数料の安さが大事!」で詳しく解説をしていますので、こちらも参考にしてください。

積立投資をしていくときには、手数料もかかるんですね。

そうよ。積立投資をする投資信託によって、販売手数料や信託報酬等が数%発生するの。
この数%の違いが、最終的な運用成績に大きな影響を与えるから、投資信託を選ぶときには、できるだけ手数料が安いものを選ぶようにするべきね。
一括投資の方が資産を増やせることもある
最後に、積立投資よりも一括投資のほうが資産を増やせることがあるのも知っておいてください。
一括投資とは一度にまとまったお金で投資信託を購入する方法のこと。
例えば、積立投資は毎月1万円ずつを10年間投資していき、10年間の合計で120万円投資をするの対して、一括投資は120万円を一度にドカンと投資するやり方になります。
積立投資は「ドル・コスト平均法」によって、平均購入単価を下げることができ、投資信託が値下がりし続けて最終的に上がると、一括投資よりも資産を増やすことができます。
しかし、投資信託が値上がりを続けた場合は、積立投資よりも一括投資のほうが資産を増やすことができるのです。
また、短期間で爆発的に資産を増やしたいのであれば、積立投資よりも一括投資のほうが資産を増やせる可能性が高いです。
とはいえ、購入した投資信託がどのような値動きをするかは、投資のプロであっても100%当てることはできません。
そのため、長期で資産形成をするのであれば、管理人はギャンブルのような投資方法である一括投資よりも、安定性の高い積立投資で資産形成をすることをオススメします。
以上が積立投資のデメリットです。
積立投資にもデメリットもあることを理解しておいてください。

やっぱり、積立投資にもデメリットはあるんですね。
ただ、話を聞いていると、どれもしょうがないような。。。老後のために資産形成するには、これくらいのデメリットがあることは普通に思えますね。

そう思えるのであれば、あなたには積立投資が向いていると言えるわね。
実際、世の中には元本保証がないことや、手数料がかかることなどに不安を感じて、積立投資をはじめない人も多いのよ。
メリット・デメリットを考えて、積立投資が自分にあっているかを考えるようにしなさい。
4. できるだけ低リスクで資産を増やしたいなら積立投資がオススメ!
積立投資にはデメリットもありますが、やはり投資初心者が老後のための資産形成をするのであれば、積立投資をオススメします。
理由として、まとまったお金がなくても少額から投資をはじめられるほか、複利のパワーでプロが運用をしてくれるなど、投資リスクが小さいというメリットがあるからです。
また、株式・FX・CFDなどと比べても、投資信託への積立投資であれば、国内外の複数の資産へ分散投資をすることができため、安定した資産運用もしやすいです。
ですので、老後の資産形成を考えるのであれば、積立投資をやることをオススメします!
バランスファンドかインデックスを分散して購入することからはじめよう
では、どのような投資信託を購入して、積立投資をはじめればよいのか?
投資初心者が積立投資を始めるのであれば「バランスファンド」か「インデックスファンド」を分散して購入することをオススメします。
積立投資で資産を増やすための基本は、資産を分散して持ち、長期的に運用することです。
そのため、国内外の株式・債券などが分散して構成されているバランスファンドや、インデックスと呼ばれる指数に合わせて構成されるインデックスファンドは、安定した資産運用がしやすいのです。
お金に余裕があるのであれば、複数の種類のインデックスファンドを購入することで、より安定した資産運用をすることもできますよ。
そして、バランスファンドもインデックスファンドも選ぶときには、販売手数料が無料のもの(ノーロード)で、ランニングコストである信託報酬が安いものを選ぶようにしてください。
この点だけを気をつけるだけで、老後に向けて安定した資産形成をすることができますよ!

投資信託を選ぶときにはバランスファンドかインデックスファンドを選べば良いんですね。

そうね。バランスファンドやインデックスファンドってのは、1つの商品でも資産分散をすることができるのよ。
また、この2種類のファンドは、比較的に販売手数料が無料で、信託報酬も安いものが多いから、長期の資産運用には向いているわね。
投資初心者であれば、まずはこの2つの投資信託のなかから、購入する商品を選びなさい。
5. まとめ~積立投資のメリット。積立投資をはじめたほうが良い理由。
このページでは積立投資のメリットとデメリットを解説しました。いかがでしたでしょうか?
メリット・デメリットをまとめると次のとおりです。
- 最低100円から投資を始めることができる
- 複利のパワーを活かして、資産を増やすことができる
- 買うタイミングに迷わずに済む
- 毎月一定額ずつ購入することで平均購入単価を下げられる
- 一度に複数の銘柄を扱うことができ、価格変動にも大きく影響を受けない
- プロが運用してくれるので、手間がかからない
- 元金保証ではない
- コスト(手数料)がかかる
- 一括投資の方が資産を増やせることもある
積立投資は、メリット・デメリットを踏まえて考えると、長期の資産形成に向いている投資方法だと言えます。
「投資」の中でもハードルが低い投資方法なので、誰でも簡単にはじめられることも大きなメリットと言えますね。
老後のための長期的な資産形成を考えているのであれば、まずは、積立投資の口座を開設し、少ない金額でリスクが少ない「バランスファンド」か「インデックスファンド」の積立投資をしていくことをオススメしますよ。
ちなみに、積立投資の始め方は以下のページで詳しく解説しています。
これから老後の生活費など、将来のために資産形成を始めようと考えている方は、ぜひ読んでくださいね!
積立投資は老後のための資産形成に良いって聞いたことがありますけど、どうしてですか?
老後のためにお金を作るなら、貯金が一番良いってイメージがありますけど。