積立投資とは、毎月一定金額のお金を投資に回して資産運用することをいい、積立投資を始めることによって、10年後、20年後、30年後といった将来に大きなお金を得られる効果が期待できます。
また、積立投資は、基本的にまとまったお金を用意しておく必要はなく、あくまでもご自身が投資をできる範囲内の金額から始められるメリットがあるため、経済的負担がかからず、誰でも簡単に取り組むことができる特徴があります。
一方、毎月積立投資に回すことができる金額が大きければ大きい程、将来の資産形成金額が多くなることから、積立投資を始める最初の段階から、できる限り多くのお金を積立投資に回すことができれば望ましいのも確かです。
そこで本記事では、積立投資を始めるための投資資金を多く作ることに焦点をあて、節約による投資資金を作る考え方やその他の方法によって投資信金を作る方法まで幅広く解説を進めていきます。
1. 積立投資をすることによって、得られるお金のイメージを知る
本記事のはじめに、そもそも積立投資をすることによって、どのくらいのお金が得られるのか大まかなイメージを知るところから解説していきたいと思います。
以下の表は、仮に、積立投資で3,000万円の資産を65歳までに生み出すためには毎月いくらずつ積立投資をすれば良いかをまとめたものになります。
→投資の利回り | 1% | 3% | 5% |
---|---|---|---|
↓投資を始める年齢 | |||
25歳から | 50,857円 | 32,395円 | 19,659円 |
30歳から | 59,686円 | 40,455円 | 26,406円 |
35歳から | 71,492円 | 51,481円 | 36,046円 |
40歳から | 88,062円 | 67,263円 | 50,377円 |
45歳から | 112,968円 | 91,379円 | 72,987円 |
50歳から | 154,548円 | 132,174円 | 112,238円 |
55歳から | 237,812円 | 214,682円 | 193,197円 |
たとえば、現在30歳で65歳までの35年間をかけて3,000万円を作り出すためには、以下の積立金額が必要といった見方になります。
- 超ローリスク・ローリターン(利回り1%) 1ヶ月59,686円
- ローリスク・ローリターン(利回り3%) 1ヶ月40,455円
- ミドルリスク・ミドルリターン(利回り5%) 1ヶ月26,406円
このように、目標金額、投資期間、利回りといった3つが分かっていることによって、毎月いくらずつ積立投資をすれば良いのか導き出すことができます。
また、目標金額が少ない場合、投資期間が長い場合、利回りが大きい場合には、1ヶ月あたりの積立投資に回すお金が少なくて済みますので、この辺も押さえておきたいポイントといえます。
前述した条件を工夫することによって、目標金額を積立投資で準備しやすくなるのは確かですが、これらの工夫によっても改善が難しい場合には、家計の節約やその他の方法によって、投資資金を捻出していく必要性が生じることとなります。
2. 積立投資をしている人の半数以上が1回あたり5万円未満
積立投資をすることによって、将来的に準備したい金額というものは、個々によって異なるものですが、おそらく、広く多くの皆さんの中には、自分以外の周りの方々は、積立投資にいったいどのくらいの金額を1ヶ月に投じているのか気になる方も多いと思います。
★投資信託 積み立てプランの1回あたり購入金額
出典 ソニー銀行 数字で見る!?投資信託 みんなの1回あたり購入金額は?より引用
上記グラフは、積立投資に1ヶ月あたり投資する金額を表したものになりますが、「毎月1,000円から10,000円未満」の積立投資をしている方の割合が40.0%、「毎月10,000円以上から50,000円未満」の積立投資をしている方の割合が54.6%となっており、実に、積立投資をしている人の半数以上が1ヶ月あたり5万円未満の投資資金であることがわかります。
この結果を見ると、積立投資は富裕層による投資割合が少なく、ごく一般的な収入のある世帯の方々で、ご自身が積立投資をすることのできる無理のない範囲内で行っていると予測することもできます。
では、これらの結果を受け、現在、「毎月1,000円から10,000円未満」の積立投資をしている方が、「10,000円以上から50,000円未満」の積立投資をするためには、どのような工夫が必要になってくるのでしょう。
3. 積立投資の投資資金を捻出するための節約術
積立投資は、毎月積立投資に回すことができる金額が大きければ大きい程、将来の資産形成金額が多くなることを冒頭でお伝えしましたが、本項では、積立投資の投資資金を捻出するための節約術について考えていきたいと思います。
世の中の人は、どうやって投資資金を作っているのかを知りたい方や自分でも簡単にできる節約方法を教えて欲しいといった方も多いと思いますので、参考にしてみることをおすすめ致します。
節約を始める前に「家計の収支」を確認する
積立投資をするにあたって、最低限守らなければならないこととして、無理のない投資金額の範囲内で、かつ、継続して行える金額であることが大前提となります。
そのため、節約をする以前に、現在、1ヶ月あたりの収入(手取金額)がいくらなのかを確認し、1ヶ月あたりの支出がいくらなのか、収入から支出を差し引いた、1ヶ月あたりいくらのお金が手元に残るのかを確認するところから始めなければなりません。
その結果、節約をすることが必要なのか、節約をしなくても目標金額を積立投資で達成することが出来そうなのかを判断する必要があります。
以下、参考までに簡単にシミュレーションすることが可能なものを紹介しておきますので、ご自身でまずは確認されてみることをおすすめします。
参考 楽天証券 積立かんたんシミュレーションより
上記シミュレーションは、たとえば、30歳から65歳までの35年間をかけて、2,000万円のお金を準備しておきたいと考え、ローリスク・ローリターン(利回り3%)で無理のない安定した資産運用をしたいといったイメージで行ったものになります。
この場合、1ヶ月あたり約27,000円を積立投資に回すことができれば、目標達成が可能といった見方になります。
家計の支出をNEEDS・WANTSに分けよう
家計の支出には、様々な種類がありますが、大きく分けると「NEEDS項目」と「WANTS項目」の2つに分けることができます。
- NEEDS項目=支払わなければいけないお金(たとえば、家賃・光熱費・携帯代・冠婚葬祭代・保険代・自動車代など)
- WANTS項目=支払うことを抑えられるお金(たとえば、趣味・嗜好品・洋服代など)
NEEDS項目をできるだけ抑えよう
NEEDS項目は、固定費とも呼ばれ、毎月発生する支出になることから、家計の支出を節約して投資資金を捻出するためには、このNEEDS項目をできるだけ抑えることが欠かせないポイントです。
特に、家計支出の中でも1位、2位を争う程、多くの支出割合を占めているのが、「住宅ローンの返済」と「生命保険料」とされており、これらを見直すことによって節約効果が得られれば、積立投資の投資資金を十分確保することが可能になる場合が多いです。
実際のところ、住宅ローンの見直し(住宅ローンの借り換え)には、多額の諸費用が必要になるため、優先順位としては、加入している生命保険を見直すことによって、無駄な保障が付いていないか、保障が過大ではないか、などについて確認することが望ましいでしょう。
生命保険の見直しの結果、元手もかからずに、節約することができれば、御の字です。
併せて、元手がかかりにくい節約として、携帯電話などの通信費があげられます。
個人の考え方や好みの問題などにもよりますが、昨今では、格安SIMが登場・普及してきていることから、これを活用することによって毎月の通信費が節約でき、余ったお金を積立投資の投資資金に充てることも可能です。
その他の方法として考えられるものも以下、紹介しておきますので、ご自身でできそうなものや、一時的に大きなお金がかからないとされるものに優先順位を決めながら行ってみることをおすすめします。
- 家賃:今よりも安い家に引越しをする
- 光熱費:無駄なエネルギーの使用をしていないか確認
- 各種保険:生命保険だけではなく、自動車保険や火災保険などの損害保険も見直し
WANTS項目をできるだけ減らそう
WANTS項目は、趣味・嗜好品・洋服代など、ご自身の人生や生活の質を充実させるためのものであり、可能であれば、できる限り減らせることが望ましいでしょう。
ただし、積立投資の投資信金を準備するためにこれらのお金を無理に節約し過ぎるのは、適切な選択肢とは言えないことも確かです。
あくまでも、できる限りWANTS項目を減らすことは意識しつつ、自分を追い込みすぎない範囲で節約をしていきたいものです。
4. 節約ではなく、収入を増やす選択肢もある
積立投資の投資資金は、節約だけではなく、収入を増やして確保するといった選択肢もあります。
実際に就いている職業や勤務先の就業規則によって選択肢は大きく変わることになりますが、副業が禁止されていないのであれば、アルバイトやパートといった選択肢もあるでしょう。
逆に、副業が禁止されている立場の方であれば、クラウドソーシングを活用した収入の増やし方もありだと思われます。
通常、会社員などがクラウドソーシングで得た収入は、税法上、雑所得にあたると考えられ、1年間を通じて20万円以下であれば、収入としてみられることはないため、確定申告不要の取り扱いになっています。
自分の余った時間を有効に活用して、クラウドソーシングを活用した収入の増加は、ご自身の得意をお金に変えられる手段ですので、やってみる価値は十分にあると思われます。
5. 目標金額に届かなくても、まずは、将来を踏まえた投資をはじめることが大事!
積立投資を始める上で、できる限り目標金額を決めて行うことが望ましいのは確かですが、将来が漠然と不安であるといった理由で、まずは、まとまったお金をいくらでも良いから準備しておきたいといった方もおられると思います。
このように、仮に、目標金額といったものが無い場合や目標金額に届かない場合であったとしても、まずは積立投資を始めてみることは大切な考え方であると管理人は考えます。
現在、積立投資を始める金融機関(主にインターネット証券会社)では、月々最低100円からスタートすることができ、積立投資がどのような投資なのか、まずは経験してみたいといった方にとってみますと非常に始めやすい仕組みになっています。
毎月100円ならば、誰でもすぐに始められると思われるほか、積立投資を始める際にかかる諸費用が無いことも踏まえますと、少額でも良いのでまずは積立投資をスタートし、徐々に慣れてきたら、増額をしていくスタイルでも良いでしょう。
積立投資が初めての方は「つみたてNISA」を始めよう
積立投資を初めて行う方であれば、投資初心者向けであり、かつ、積立投資で得た利益に対して最大で20年間税金のかからない「つみたてNISA」を始めることを強くおすすめします。
つみたてNISAを始めるには、「NISA口座」と呼ばれるものを金融機関で手続きをすることで開設しなければならないのですが、口座開設にかかる費用がかからず、口座の維持管理手数料も発生しないため、積立投資をする方にとってのデメリットは基本的にありません。
また、積立投資を始めるための証券口座とつみたてNISAを始めるためのNISA口座は、どちらもまとめて一度に開設をすることが可能となっておりますので、無駄な時間や手間をかける必要がないことから、併せて、口座開設を申し込むのが得策です。
以下、参考までにつみたてNISAを始めるまでの流れについて解説している記事がありますので、参考までに一度目通しされることをおすすめします。
参考:つみたてNISA(積立NISA)のポイントを徹底解説。つみたてNISAの始め方
6. まとめ
積立投資は、毎月投資することによって10年後、20年後、30年後といった将来にまとまったお金を準備するための資産運用方法です。
そのため、長い時間をかけて継続した投資を行うことが、資産形成をするために必要な大前提であり、そのためには、無理のない範囲内で積立投資をしなければなりません。
一方、家計の収入や支出を一度見直した上で、無駄な部分を節約し、そのお金を積立投資に回すことができたとするならば、将来、資産形成されるお金はより多くなることに繋がります。
つまり、無駄なお金の支出を抑え、多くのお金を残すことができるのを意味します。
本記事では、積立投資を始めるための投資資金を多く作ることに焦点をあて、節約による投資資金を作る考え方やその他の方法によって投資信金を作る方法まで幅広く解説をさせていただきました。
いま一度、本記事で解説したお金の考え方や節約方法を見直していただきまして、積立投資にお金を回すための節約方法を知り、投資資金を作り始めてみてはいかがでしょうか。
楽天証券で積立投資をするなら、楽天カードを使うと超お得!
楽天証券で投資額を楽天カードで支払うと、投資額の1%が楽天スーパーポイントとして貯まります!しかも、今なら楽天カードの新規入会で5,000ポイント(5,000円相当)をプレゼント!ポイントで投資信託も購入できるので、積立投資を始めたい方には超お得ですよ!
楽天カードのお申し込みはコチラから>>>