積立投資のスポット購入について解説。購入するタイミングはいつが良いのか?

ビジネスにおいて「スポット」という表現がなされることがあります。

ここで言う「スポット」とは、1回や単発といった、その時だけの仕事といった意味になりますが、積立投資におけるスポット購入につきましても、基本的な意味は同じになります。

詳しい解説につきましては、本記事の内容で後述させていただくものとしますが、積立投資の特徴と相反するスポット購入は、はたして私たち投資家にとってどのような効果が見込まれるのでしょう?

本記事では、積立投資におけるスポット購入について焦点をあて、幅広く解説を進めていきます。

1. スポット購入とはタイミングを見計らって投資信託を購入すること

積立投資におけるスポット購入とは、投資信託を自分の購入したいタイミングで自由に購入することを言います。

つまり、スポット購入は、自分で投資信託の銘柄を選んで自由な金額で購入できるため、将来の値上がりが期待できる投資信託についてタイミングを見計らって購入できるメリットがあることになります。

スポット購入は、別に「一括投資」と呼ばれることもあり、表現が異なって解説される場合もありますが、基本的な意味は同じですので、一括投資をスポット購入という言葉に置き換えて読み進めることで理解が深まると思われます。

参考 積立投資と一括投資はどっちがお得?2つの投資方法を徹底比較

ドルコスト平均法とスポット購入を比べてみた

通常、積立投資をするときには「ドルコスト平均法」という投資信託の買い方が一般的です。

ドルコスト平均法とは、一定の期間に一定の金額の投資信託を自動で購入する方法のことを言い、たとえば、毎月500円や1000円といった少額で投資信託を購入し続けながら資産運用することができる点は積立投資の大きな特徴であるのと同時に「醍醐味」になります。

投資初心者が積立投資をはじめやすいと言われる理由には、この醍醐味があるからであり、まとまったお金を投資の元手として用意する必要がないだけでなく、投資したお金を失ってしまうマイナスのリスクが極めて小さいといった理由があるためです。

以下、ドルコスト平均法とスポット購入のメリットおよびデメリットについて簡単にまとめた表を紹介しますので、それぞれの購入方法による違いを参考までに比較して見ていただければと思います。

購入方法 スポット購入 ドルコスト平均法
メリット 自分の好きなタイミングで投資信託を購入することができる
投資信託の基準価額が安い時にまとめて購入することができる
500円や1000円といった超少額から積立投資をすることができる
機械的に自動で投資を続けることができるため手間がかからない
投資信託を購入するタイミングを自身で分けることができるため、リスク分散の効果が期待できる
デメリット 投資信託の基準価額を常にチェックしてタイミングを考える必要があるため負担が大きい
自分で考えて投資信託の売買を行わなければならないため手間がかかる
基準価額が下がり続けてしまう投資信託には不向きであり、リスクを抑える効果が認められない大きな値上がり益は見込むことができないため、短期的に大きな利益を求めている場合には不向きな投資手法

ドルコスト平均法とスポット購入のメリットおよびデメリットを大まかに見ていただきますと、おそらく、「ドルコスト平均法の方がスポット購入よりも自分にとって向いている」や「積立投資で何となく資産運用ができそうだ」と感じられた方も多いのではないでしょうか?

積立投資をドルコスト平均法で購入するメリットには、先に紹介した3つのほか、投資初心者には向きの以下のようなメリットがあげられます。

  • 複利のパワーを活かして資産を増やせる
  • 買うタイミングに迷わずに済む
  • 毎月一定額ずつ購入することで平均購入単価を下げられる
  • 一度に複数の銘柄を扱うことができ、価格変動にも大きく影響を受けない
  • プロが運用してくれるので、手間がかからない

参考 積立投資のメリットとは?積立投資をはじめたほうが良い理由

ドルコスト平均法とスポット購入には、「3」で後述する状況に応じて有利になるとき、不利になるときといったポイントがあるものの、そのようなことを何も考えずとも「自分にとってプラスの時点で利益確定できるところ」が積立投資で運用益を上げるための大きなポイントであることを本項でご理解いただくことが重要になります。

ドルコスト平均法をしている途中でスポット購入をすることもできる

積立投資を行う上で、毎月一定額を投資するドルコスト平均法で投資信託を購入しつつ、お金に余裕があるタイミングや値上がりが期待できる投資信託をまとめてスポット購入するという、いわば「どちらも併用する方法」で資産運用することも可能です。

たとえば、夏季賞与や冬季賞与といった一時的に大きなお金が入った時のタイミングと将来の値上がりが期待できる投資信託を見つけられるタイミングが合致した時などは、積極的にスポット購入をするなどの意思決定をするのも一策でしょう。

保有している投資信託は、売却して換金するまでの時間が短いことから流動性に優れている金融商品であることを考慮しますと、普通預金などに預けておく資金も当然に必要である一方、無理のない範囲内での積極運用で資産増を図っておきたいものです。

3. 投資信託の基準価額が下がったときに、スポット購入をするべきだが・・・

これまで解説したドルコスト平均法とスポット購入という投資信託の2つの購入方法には、それぞれ有利・不利といった状況が存在します。

通常、スポット購入がドルコスト平均法に比べて有利とされる状況は、保有している投資信託の値動きが、以下、2つのいずれかの値動きがあった場合となります。

投資信託の基準価額が上がって下がった場合

投資信託の基準価額が上がって下がった場合は、ドルコスト平均法もスポット購入もいずれの場合も基本的に損失を被ることに変わりありませんが、損失の金額が少なくて済むのがスポット購入になります。

仮に上記図のような値下がりをしたときに、多くの口数を購入することができれば、将来的に保有した投資信託が値上がりをした時点で売却をすることによって、結果的に資産を増やすことができます。

投資信託の基準価額が右肩上がりのとき

投資信託の基準価額が右肩上がりのときは、スポット購入のメリットで解説させていただきましたように、投資信託の基準価額が安い時にまとめて購入することができるため、ドルコスト平均法に比べて有利となります。

しかしながら、投資信託をスポット購入するタイミングはとても難しいことは言うまでもありません。

実際のところ、今、基準価額が一番低いと考えても、更に下がる可能性もありますし、値下がりをしているときに、追加で投資をするのには、それなりの強い投資根拠が必要といった理由が考えられるためです。

何よりも、投資信託の値動きについては、プロでも予測することはできないため「このタイミングがベスト!」とは言い切ることは難しいのが現状です。

このような理由を考慮しますと、初めて積立投資をはじめる投資初心者には、ドルコスト平均法を利用した資産運用が向いていると言えます。

4. 投資初心者はスポット購入に手を出さない方が良い!

先の解説の続きになりますが、投資初心者はスポット購入に手を出さない方が良いことは確かです。

この理由として、今後の投資信託における基準価額の変動は誰も予測することはできないことに加え、スポット購入はリスクが高いほか、ある程度まとまったお金が必要になるため、長期的な資産形成を考えているのであれば、無理にスポット購入をする必要はないことが理由としてあげられます。

積立投資を始める場合、コツコツとドルコスト平均法で、長期的な資産形成をすることを最優先で考えることが、より確実に積立投資で資産形成を成功させるための第一歩と言っても過言ではありません。

あくまでもスポット購入は、積立投資の応用といった位置づけで考える方が最初の内は無難だと考えられます。

また、積立投資の醍醐味について再度、確認も含めて触れておいた方が良いと思われますが、ドルコスト平均法の醍醐味は、少額の資金で投資を始められ、更にまとまった資金を必要としないところにあります。

おそらく、投資を初めて行う方の心理としては、投資をしてお金を増やそうと考えるよりも損をしたら嫌だなとネガティブに考える人の割合の方が多いと思います。

このような考えを持っている人に向いている投資が、積立投資のドルコスト平均法であることを改めてご理解いただく必要があると思います。

参考 長期の資産形成をするなら「ドルコスト平均法」で積立投資!

5. まとめ ~積立投資のスポット購入について解説。購入するタイミングはいつが良いのか?~

本記事では、積立投資におけるスポット購入について焦点をあて、幅広く解説を進めさせていただきました。

改めて積立投資におけるスポット購入の要点についてそれぞれ箇条書きでまとめて紹介していきます。

  • スポット購入とは、投資信託を自分の購入したいタイミングで自由に購入すること
  • スポット購入のメリットとは、自分の好きなタイミングで投資信託を購入することができ、投資信託の基準価額が安い時にまとめて購入することができる
  • スポット購入のデメリットとは、投資信託の基準価額を常にチェックしてタイミングを考える必要があるため負担が大きいほか、自分で考えて投資信託の売買を行わなければならないため手間がかかる
  • スポット購入が有利になる状況とは、投資信託の基準価額が上がって下がった場合もしくは投資信託の基準価額が右肩上がりのとき

投資信託の基準価額が、今後上がる可能性についてなどは、投資のプロでも予測することができないほか、基準価額が下がっているときには「今後も下がっていくのではないか?」「このまま下がり続けたら・・・」と不安になり、投資をすることに抵抗が出てくることも十分考えられます。

このようなことから、本記事の結論と致しましては、投資初心者はスポット購入を狙うのではなく、まずはドルコスト平均法を利用しながらコツコツと積立投資を続けることが最善策であると位置付けました。

今後、積立投資の経験を積むことで投資経験が豊富になり、かつ、積立投資について詳しくなった暁にはスポット購入にチャレンジしてみるのが得策でしょう。

参考 積立投資は月々500円の少額から始められる初心者におすすめの投資手法
参考 長期の資産形成をするなら「ドルコスト平均法」で積立投資!

最後になりますが、積立投資は、スポット購入であったとしてもドルコスト平均法であったとしても、購入した投資信託の価格よりも保有している時の投資信託の価値が上昇している時点で売却することによって「利益が確定する」ことに変わりはありません。

このことさえ、しっかりと理解いただき守っていただくことで、損失を出さずに利益を出し続けていくことが可能となりますし、最後に保有している1口の投資信託までもプラスになって返ってくることをぜひ本記事を通じて実感いただきたいと思っています。

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