積立投資と見聞きしますと、投資という言葉がどうしても独り歩きしてしまうイメージを持ってしまうと思いますが、私たちが保有している銀行の預金も立派な金融資産であることに変わりはありません。
あくまでも預け入れした元本が保証されているということだけであり、このような考え方からいくと生命保険も広く多くの方々に受け入れられている金融資産と言えます。
預金および生命保険のどちらにも共通しているのが「自分の資産を守る」といった保守的な考え方であると管理人は感じておりますが、本記事では、「お金を殖やす」「お金を守る」といった2つの考え方より広く浅く積立運用ができる金融商品を紹介していきます。
どのような金融商品が積立運用することができるのか、積立運用をするときには、どのような金融商品を選ぶべきなのか、など、一度、ご自身の資産運用を再確認してみてはいかがでしょうか。
1. 積立運用ができる金融商品はどのような種類があるかを紹介します
はじめに、積立運用ができる金融商品について、どのようなものがあるかを大まかに紹介していきます。
具体的な解説につきましては、「2.積立運用ができる5つの金融商品」で進めていくものとしますが、主に、積立預金、株式(株式累積投資)、積立型保険、個人向け国債、投資信託などの運用方法があり、それぞれの金融商品によって自分の資産を「殖やす役割」と「守る役割」に分けることができます。
たとえば、株式(株式累積投資)や投資信託は、「お金を殖やす」目的、積立預金、積立型保険、個人向け国債は、「お金を守る」目的と位置付けすることができますが、次項からは、これらについて個別に解説を進めていきます。
2. 積立運用ができる5つの金融商品
本項では、先に紹介した「積立預金」「株式(株式累積投資)」「積立型保険」「個人向け国債」「投資信託」の5つについて個別にそれぞれの特徴を解説していきます。
預金(積立預金)
積立運用ができる最もポピュラーな金融商品として積立預金があります。
積立預金は、毎月一定日にあらかじめ設定した金額が自動で積立されて預金されるもので、似たようなものに見聞きしたことがある定期預金があります。
定期預金は、あらかじめ最初から設定した金額を預け入れる預金であるため、最初からまとまったお金を預け入れるのか、徐々に少しずつ預け入れるかの違いですが、利率などの取り扱いは異なることから、一色単にしないように注意が必要です。
株式(株式累積投資)
通常、株式を購入する場合、基本的にはまとまったお金が必要となりますが、株式累積投資(るいとう)を利用することで、株式も少しずつ積み立てて購入することが可能です。
ただし、株式の売買単位にあたる単元株よりも少ない単元未満株であることから、株主優待が受けられないなどのデメリットが生じますので、株式(株式累積投資)のメリットおよびデメリットを投資前に確認しておくことが大切です。
積立型保険
積立型保険は、生命保険の一種であり、主に解約することで解約返戻金が得られる終身保険や養老保険などを総称して呼ぶことがあります。
従来は、積立型保険を活用した資産運用が盛んになったこともありましたが、日本銀行が施行したマイナス金利政策によって利回りが大きく低下し、これらの生命保険を活用した資産運用に対してメリットが得られない時代となっています。
そのため、自分の資産や家族を守るための今まで通りの活用の仕方が主流だと考えられます。
個人向け国債
個人向け国債とは、国の長期借入金のことを言い、資金の借入対象を個人に限定した金融商品となります。
“個人向け国債は、個人の国債保有を促進するために導入された商品であり、1万円単位で始められ、中途換金もできるなど、個人の方が購入しやすいようさまざまな工夫が盛り込まれています。原則として個人の方だけが保有できます”
出典 財務省「個人向け国債 商品性について」より
個人向け国債を購入することで国にお金を貸す立場となり、一定の利息が貸付金の利息として受け取る流れとなります。
個人向け国債は、購入した種類によって3年、5年、10年といった期間を経て、国債を購入したお金が国から償還(返済)されることになるため、受け取った利息が純粋な収入にあたりますが、利率は極めて低くリターンは決して期待できません。
投資信託
投資信託とは、自分の投資資金を専門家に信じて託すことでお金を投じ、利益が生じた場合、その利益を投資した分に応じて分配される仕組みの金融商品です。
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です
出典 一般社団法人投資信託協会 そもそも投資信託とはより
3. 各金融商品のメリット・デメリットをまとめてみた
先に紹介した各金融商品のメリットおよびデメリットを大まかに表にまとめてみました。
内容 | 積立預金 | るいとう | 積立型保険 | 個人向け国債 | 投資信託 |
---|---|---|---|---|---|
最低投資額 | 1,000円~ | 10,000円~ | 保険内容による | 10,000円~ | 100円~ |
投資期限 | 無期限 | 無期限 | 保険内容による | 最大10年 | 無期限 |
元本保証 | あり | なし | なし | なし | なし |
利回り(利率) | 低 | 高 | 低 | 低 | 低~高 |
リスク | 低 | 高 | 低 | 低 | 中 |
取扱い銘柄 | (貯金) | 単一株式 | 生命保険 | 国債 | 複数の株式・債券・REITが詰まったファンド |
購入場所 | 銀行 | 店舗証券のみ | 保険会社・保険代理店 | 銀行・ネット証券・証券会社・郵便局 | 銀行・ネット証券・証券会社・郵便局 |
支払手数料 | なし | あり | なし | あり | あり |
売買タイミング | 月1回 | 月1回 | いつでも | 販売時期が限定的 | 月1回+年2回のボーナス月で設定可 |
表を見ても明らかなように、それぞれの金融商品に一長一短があることが確認できますが、重要なことは、ご自身が保有している資産を殖やしたいのか、守りたいのか、どのような目的のために、いくら資産形成をしたいのかによって、選ぶべき金融商品が違うことになります。
先に解説した内容と重複しますが、少なくとも資産を殖やしたいのであれば、株式(株式累積投資)=るいとうや投資信託を選ぶべきであり、資産を守りたいのであれば、積立預金、積立型保険、個人向け国債を選ぶべきでしょう。
4. 管理人のおすすめ資産運用は、投資信託を毎月買う積立投資(投信積立)です
これまで各金融商品のメリットやデメリットについて大まかに紹介させていただきましたが、管理人のおすすめする資産運用は、投資信託を毎月買う積立投資(投信積立)です。
積立投資とは、投信積立とも呼ばれ、あらかじめご自身が設定した日に毎月一定金額もしくは一定数量の投資信託を購入する投資方法のことを言います。
積立投資(投信積立)がおすすめの理由は、次項の「5.長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」が良い5つの理由」でより具体的に解説を進めさせていただきますが、ざっくり特徴を申し上げますと、「投資初心者が少額かつ小さなリスクで資産運用が始められる」ところにあります。
5. 長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」が良い5つの理由
それでは、ここからは、積立投資(投信積立)がおすすめの理由について具体的に5つに分けて個別に解説を進めていきます。
投資信託を積立運用で行うことについて「長期的な資産形成をするのであれば」といった条件がついておりますが、たとえば、将来の老後資金の準備、子どもの教育資金の確保、住宅購入資金の頭金の確保などが気になる方には、非常にためになる内容です。
積立投資(投信積立)は、リスク管理が簡単にできる
長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」を積立運用するのが良い1つ目の理由は、積立投資(投信積立)は、リスク管理が簡単にできることがあげられます。
後述する少額から始められることもリスク管理の1つにあたりますが、積立投資(投信積立)は、あまり大きなリスクを取らないで資産運用をしたい場合やリスクを取ってでも大きなリターンを得たい場合など、自分自身の考えの下でリスク管理を簡単に行えます。
たとえば、購入する投資信託の投資対象を日本国内にするのか海外にするのかといった選び方1つでリスクの大きさが異なります。
また、投資信託に株式が含まれている「株式型の投資信託」を選ぶのか、株式が含まれていない「債券型の投資信託」を選ぶのかによってもリスクの大きさが異なります。
このように、自分自身の投資に対する考え方を簡単に反映させられることができることは、積立投資(投信積立)の大きな強みとなります。
最低100円という少額から積立投資(投信積立)を始められる
長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」を積立運用するのが良い2つ目の理由は、最低100円という少額から積立投資(投信積立)を始められることがあげられます。
実際のところ、積立投資(投信積立)を始める証券会社によって違いはあるものの、インターネット証券の場合、最低100円という少額から誰でも簡単に始められる証券会社もあることから、大きなリスクを負うことがなくお試し感覚で積立投資(投信積立)を始められます。
お試しで積立投資(投信積立)をはじめ、資産運用の雰囲気や運用益の増減の感覚を体験し、長期的に資産運用が続けられそうと判断できた場合には、月々の投資金額を100円から増加させることや、いつでも好きな時に希望金額の投資信託を購入(通常買付)することもできるため、自分の都合に合わせた資産運用ができるのは、積立投資(投信積立)の大きな強みであると考えられます。
プロが運用してくれるので手間がかからない
長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」を積立運用するのが良い3つ目の理由は、プロが運用してくれるので手間がかからないことがあげられます。
投資信託の資産運用は、運用会社にてファンドマネージャーと呼ばれるプロが代わりに資産運用を行うことになりますので、私たち投資家がマーケットの動向を都度確認する必要はありません。
積立投資(投信積立)の良いところは、無理のない範囲内で資産運用が行うことができ、かつ、基本的にほったらかし(お任せ)できるところにあります。
毎日の資産運用の結果は、ご自身が投資信託を行っている証券会社のホームページにログインすることやメールなどでいつでも知ることができるため、ハイリスク・ハイリターンの投資信託で資産運用をしない限りは、基本的に毎日の値動きが安定しているため、今日はちょっと上がったな、今日はちょっと下がったな、程度の感覚で投資をすることができます。
積立投資(投信積立)は、毎月投資信託を購入することから、良い銘柄を選ぶことで基本的に少しずつ運用益が上がっていき、評価損益(トータルリターン)を毎日見るのが楽しみになってくる方も少なくないと予測されます。
投資目的によって数多い銘柄から自分に合ったものを選ぶことができる
長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」を積立運用するのが良い4つ目の理由は、投資目的によって数多い銘柄から自分に合ったものを選べることがあげられます。
投資をする最大の目的は、お金を殖やすことですが、どのようにお金を殖やしたいのか?といった考え方は、投資家の皆さん、1人ひとりが置かれている状況や考え方によって異なります。
また、どの程度のお金を何のために、いつまでに殖やしたいのか?といったこともすべて異なるわけでありますが、投資信託は、基本的に銘柄(商品)の数が多く存在していることから、自分に合ったものを探して選ぶことができる強みがあります。
特に、SBI証券や楽天証券などのようなインターネット証券では、取り扱われている投資信託の本数が多数あることから、自分の考え方に合った銘柄を探せる可能性は高くなるだけでなく、投資信託にかかる信託報酬などの費用が少ないため、より多くの運用益を手元に残せる可能性も高くなります。
投資信託で活用できる国の制度が充実している
長期的な資産形成をするのであれば「投資信託」を積立運用するのが良い5つ目の理由は、投資信託で活用できる国の制度が充実していることがあげられます。
具体的には、「NISA」や「個人型確定拠出年金=ideco」のほか、平成30年1月からは「つみたてNISA」が新たな国の制度として施行されることになっています。
これら3つの制度は、いずれも節税をしながら資産運用をすることができる強みがあり、投資信託を積立運用する積立投資(投信積立)は、いずれの制度でも対応しているメリットがあります。
投資の目的に応じてこれらの制度を使い分ける工夫が必要となりますが、基本的には、長期の資産運用で資産形成をすることを目的としている積立投資は、これらどの制度でも向いている方法であると考えられます。
特に、「個人型確定拠出年金=iDeCo」は、老後の資金準備、「つみたてNISA」は、子どもの教育資金や住宅購入資金の頭金などの確保目的で利用するのがおすすめです。
6. まとめ ~積立運用ができる金融商品を紹介。積立投資がオススメの理由も解説~
本記事では、積立運用ができる金融商品として、「積立預金」「株式(株式累積投資)」「積立型保険」「個人向け国債」「投資信託」の5つについて解説を進め、併せて、投資信託を積立て投資する積立投資(投信積立)の強みについて詳しく解説をさせていただきました。
現役世代の皆さまが、現在と将来を考えてお金のことを考えていくためには、一昔前のように、積立預金や定期預金へお金を預け入れて利息収入を得るといったことだけでは不十分です。
そのため、自分の資産を殖やすといった攻めの考えと従来通りの自分のお金を守るといった守りの考えをバランスよく検討して資産運用をしていかなければ厳しい時代であることは確かです。
過去に遡ってやり直しがきかないからこそ、今、与えられた時間を有効かつ効率的に活用して資産運用する大切さを肝に銘じ、行動に移しておきたいものです。
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