つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)といった投資制度を活用した積立投資は、将来のお金を準備するために非常に効果的です。
その一方で、投資できる商品には、具体的にどのような特徴があって、その投資商品が良いのか悪いのかそこのところを知りたいといった方も多いと思います。
そこで本記事では、つみたてNISAで投資をすることができる「ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド」の特徴について解説を進めていきます。
なお、本記事の解説は、執筆時点で交付されている投資信託説明書(交付目論見書)の内容も交えて進めていきますので、今後の内容が少なからず変わる可能性があることをあらかじめご留意ください。
1.ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドの特徴
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、「ニッセイ国内株式インデックスマザーファンド」を通じて、実質的に国内の金融商品取引所上場株式等に投資することにより、TOPIX(東証株価指数)(配当込み)の動きに連動する投資成果を目標に運用を行う投資信託です。
2.商品概要
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドについて、大まかな商品概要を以下、表にまとめて紹介します。
おすすめ度(5段階評価) | ★★★★ |
---|---|
販売手数料 | なし |
信託報酬 | 年率0.17%(税込) |
信託財産留保額 | なし |
運用スタイル | インデックス |
運用会社 | ニッセイアセットマネジメント株式会社 |
ファンドの種類(どこに投資をしているか?) | 日本のみ |
総資産額 | 182.42億円 |
リターン(3年) | 3.74 |
リスク | 15.51 |
おもな金融機関別における取り扱い(販売)の有無
金融機関 | 取り扱いの有無 |
---|---|
SBI証券 | 〇 |
楽天証券 | 〇 |
マネックス証券 | 〇 |
カブドットコム | 〇 |
野村證券 | × |
大和証券 | × |
松井証券 | 〇 |
GMOクリック証券 | 〇 |
岡三オンライン証券 | 〇 |
東海東京証券 | 〇 |
みずほ銀行 | × |
三菱UFJ銀行 | × |
三井住友銀行 | × |
上記表は、ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドの運用会社であるニッセイアセットマネジメント株式会社のホームページを参考にまとめております。
実際に、ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドが販売されている金融機関を調べると、証券会社で11社、信用金庫で1行の合計12の金融機関で販売されていることが確認できました。
国・地域別組入比率と組入上位5銘柄
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドの国・地域別組入比率と組入上位5銘柄は、以下の通りです。
国・地域別組入比率
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、東京証券取引所に上場している株式に投資する投資信託であるため、投資対象地域は、日本のみとなります。
- トヨタ自動車:3.5%
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ:2.1%
- ソフトバンクグループ:1.6%
- ソニー:1.4%
- 日本電信電話:1.4%
上記組入銘柄の内、ソニー・日本電信電話・三井住友フィナンシャルグループ・本田技研工業は、いずれも組入比率が1.4%と同率になっていることが、交付目論見書から確認することができました。
運用実績
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドの運用実績(2015年4月27日~2018年2月26日)は、以下の通りです。

出典 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド 交付目論見書(使用開始日2018・5・19)より引用
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、2015年4月27日からの販売開始よりこれまでの運用実績を見ますと、緩やかに基準価額と純資産総額が上昇していることが確認できます。
仮に、日本国内を投資対象とし、かつ、TOPIXをベンチマークとしたファンドを選ぶ場合は、少なくとも、後述する、似たようなファンドとの違いを比較検討してパフォーマンスや運用実績などを調べることが大切であると言えるでしょう。
3.ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドのポイント解説
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドについて、特徴や商品の概要などについて紹介してきましたが、ここでは、同ファンドの押さえておきたいポイント解説します。
信託報酬が低く理想的だが、今後のファンド成長に期待できるか疑問
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、信託報酬が、年率0.17%(税込)となっており、販売手数料や信託財産留保額といった手数料がかからないため、投資家の立場からしますと手数料が低く理想的な投資信託であることは確かです。
一方で、つみたてNISAが平成30年1月から始まったことに伴い、多くの運用会社などでは、新たなファンドを販売していることから、それらのファンドと比較検討した時に、今後も成長していけるファンドなのかどうかにちょっとした疑問が残ります。
あくまでも筆者個人の見解となるのですが、やはり交付目論見書に記載されている運用実績が、パッとしないのが根幹にあり、率直なところ、ベンチマークが同じTOPIXで、かつ、組入上位銘柄と組入比率がほぼ同じであれば、運用実績もほぼ変わりません。
とはいえ、私たち投資家は、交付目論見書をはじめ、その他の情報からファンドを選ぶわけでありますから、他のファンドと比較検討した際に、将来的に成長が期待できるファンドでなければ、利益が得られず、投資しづらいのも確かなはずです。
ファンドが成長しなければ、大きな利益や大きな資産形成がされることはありませんので、後述する同じようなファンドと比較して今後の成長性を見極めることが大切です。
4.同じようなファンドと比較するとどうなのか
ファンド名称 | 信託報酬(税込) | 純資産総(億円) | ファンド設定日 | ベンチマーク(指定指数) |
---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) | 0.17% | 34.33 | 2017/2/27 | 東証株価指数(TOPIX) |
たわらノーロード TOPIX | 0.18% | 6.23 | 2017/3/21 | 東証株価指数(TOPIX) |
iFreeTOPIXインデックス | 0.18% | 6.27 | 2016/9/8 | 東証株価指数(TOPIX) |
i-SMT TOPIXインデックス(ノーロード) | 0.18% | 0.56 | 2018/1/12 | 東証株価指数(TOPIX) |
Smart-i TOPIXインデックス | 0.18% | 0.22 | 2017/8/29 | 東証株価指数(TOPIX) |
三井住友-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 0.17% | 159.98 | 2011.12.9 | 東証株価指数(TOPIX) |
ニッセイ TOPIXインデックスF | 0.17% | 187.27 | 2015/4/27 | 東証株価指数(TOPIX) |
平成30年8月現在
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、同じようなファンドと比較しますと、目に見える表面的な部分では良好なファンドであると確認できます。
しかし、上記ファンドの中でも、三井住友-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドと比較しますと、信託報酬は同じで純資産総額は、ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドの方が大きいものの、運用実績などを交付目論見書で確認していくと、筆者個人としては、三井住友-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドに投じたいと率直に感じたところが本音です。
それは、基準価額や純資産総額の推移を表す運用実績のグラフを比較すると明らかなほか、リスクに対するリターンも異なっていることから、上位組入銘柄以外の銘柄による運用成績も大きいのではと推測します。
5.まとめ
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、手数料の面では、投資家にとって理想的なファンドであることは確かです。
ただし、投資信託を積立投資で資産運用して大きな成果を求めるためには、投資したファンドが、将来に渡って成長し規模が大きくなっていくことが絶対条件です。
TOPIXをベンチマークとしたファンドに限らず、どのようなファンドにも、似たような構成のファンドが数多く販売されておりますが、やはり、交付目論見書や運用報告書といった情報を比較検討し、今後の成長が期待できるファンドを選ぶことが大切です。
あくまでも筆者個人の投資判断となりますが、現状では、ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドは、決して悪いファンドとは言えないと前置きしつつも、同じようなファンドに投じるのであれば、三井住友-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドを選びたいのが本音です。
三井住友-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドは、つみたてNISAのみならず、DC(確定拠出年金)も兼用しているファンドであるため、どちらかと言えば、将来のファンドの成長性は、こちらの方に軍配が上がるのではと感じています。
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