つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)といった投資制度を活用した積立投資は、将来のお金を準備するために非常に効果的です。
その一方で、投資できる商品には、具体的にどのような特徴があって、その投資商品が良いのか悪いのかそこのところを知りたいといった方も多いと思います。
そこで本記事では、つみたてNISAで投資をすることができる「DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)」の特徴について解説を進めていきます。
なお、本記事の解説は、執筆時点で交付されている投資信託説明書(交付目論見書)の内容も交えて進めていきますので、今後の内容が少なからず変わる可能性があることをあらかじめご留意ください。
1.DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)の特徴
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)は、「ニッセイ国内株式インデックスマザーファンド」「ニッセイ国内債券インデックスマザーファンド」「ニッセイ外国株式インデックスマザーファンド」「ニッセイ外国債券インデックスマザーファンド」を主要投資対象としてバランス運用を行い、実質的に国内外の株式市場および債券市場の動きを捉えることを目標に運用を行うファンドです。
ファンド名にもありますように、債券重視型のファンドであることから、ファンド全体の65%が、国内債券と外国債券への投資比率を占めている特徴があります。
2.商品概要
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)について、大まかな商品概要を以下、表にまとめて紹介します。
おすすめ度(5段階評価) | ★★★★★ |
---|---|
販売手数料 | なし |
信託報酬 | 年率0.19%(税込) |
信託財産留保額 | なし |
運用スタイル | インデックス |
運用会社 | ニッセイアセットマネジメント株式会社 |
ファンドの種類(どこに投資をしているか?) | バランスファンドで日本国内外へ投資 |
総資産額 | 94.85億円 |
リターン(10年) | 3.37 |
リスク | 6.82 |
おもな金融機関別における取り扱い(販売)の有無
金融機関 | 取り扱いの有無 |
---|---|
SBI証券 | 〇 |
楽天証券 | 〇 |
マネックス証券 | 〇 |
カブドットコム | 〇 |
野村證券 | × |
大和証券 | × |
松井証券 | 〇 |
GMOクリック証券 | × |
岡三オンライン証券 | × |
東海東京証券 | 〇 |
みずほ銀行 | × |
三菱UFJ銀行 | × |
三井住友銀行 | × |
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)が、実際に販売されている金融機関は、平成30年8月現在で8社と非常に少なく、そのほとんどが、インターネット証券会社で占めていることが確認できました。
そのため、DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)への投資を希望されている場合は、インターネット証券会社に対して専用の口座を開設する必要があります。
国・地域別組入比率と組入上位5銘柄
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)の国・地域別組入比率と組入上位5銘柄は、以下の通りです。
国・地域別組入比率
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)は、日本国内外のさまざまな金融商品に投資していることから、投資対象地域は、日本国内外(グローバル)となります。
- トヨタ自動車:3.5%
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ:2.1%
- ソフトバンクグループ:1.5%
- 三井住友フィナンシャルグループ:1.4%
- ソニー:1.4%
- APPLE INC:2.4%
- MICROSOFT CORP:1.7%
- AMAZON.COM INC:1.3%
- FACEBOOK INC-A:1.2%
- JOHNSON & JOHNSON:1.0%
- 第152回 利付国債(20年):7.5%
- 第321回 利付国債(10年):7.4%
- 第303回 利付国債(10年):7.4%
- 第310回 利付国債(10年):7.1%
- 第125回 利付国債(20年):6.9%
- US TREASURY 2.0% 2021/11/15:0.8%
- US TREASURY 1.25% 2019/10/31:0.8%
- US TREASURY 2.625% 2020/11/15:0.8%
- US TREASURY 0.875% 2019/7/31:0.8%
- US TREASURY 2.75% 2019/2/15:0.8%
運用実績
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)の運用実績(2003年1月31日~2018年1月31日)は、以下の通りです。


出典 DCニッセイワールドセレクトファンド(債券重視型)投資信託説明書(使用開始日2018.05.22)より引用
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)の運用実績で特に目に付くのが、2018年1月31日よりも少し前に急激に純資産総額が増加しているところにあります。
ファンドの純資産総額が多いということは、ファンドの運用成績が良好であるといった理由や多くの投資家がお金を拠出しているといったプラスの要素が予測できるため、将来的な資産運用や資産形成を考える上では良い傾向にあると考えることができます。
3.DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)のポイント解説
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)について、特徴や商品の概要などについて紹介してきましたが、ここでは、同ファンドの押さえておきたいポイント解説します。
債券中心のファンドであることから、確実な資産形成をしたい方向けのファンド
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)の運用会社であるニッセイアセットマネジメント株式会社のWEBサイトでは、同ファンドについて、「確定拠出年金向け=DC向け」と明記しています。
この理由として、ローリスク・ローリターンにあたる「債券」がファンド内に多く含まれているため、確定拠出年金やつみたてNISAのように、投資信託を毎月積立投資して、長い時間をかけて少しずつ資産形成をしていく目的に向いているファンドであるためと考えられます。
また、信託報酬が低く、その他の手数料負担が発生しないことも、長い時間をかけて少しずつ資産形成をしていく目的に向いているファンドであり、投資をする側からしますと、ロスが少なくて済むことになると言えます。
販売開始から順調に推移していることが伺えるファンド

DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)は、将来に渡って手堅い資産運用をしたい方向けのファンドであることがわかりましたが、少なくとも、販売開始(設定来)から順調に推移していることが伺えるファンドと言えます。
これは、基準価額の騰落率が設定来で77.61%のプラスに推移しており、2003年1月31日~2018年1月31日までの期間で少しずつファンド自体が成長してきている表れと見ることもできます。
4.同じようなファンドと比較するとどうなのか
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)を同じようなファンドと比較するとどうなのかについて、以下、大まかなものについて表にまとめています。
なお、バランスファンドであることから、投資指標としているベンチマークについては、数が多く、かつ、紹介しているバランスファンドのそれぞれについて紹介すると煩雑になるため、ここでは割愛をしていますので、あらかじめご了承ください。
ファンド名称 | 信託報酬(税込) | 純資産総(億円) | ファンド設定日 |
---|---|---|---|
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.17% | 144.74億円 | 2017/5/9 |
ニッセイ・インデックスバランスF(6資産均等) | 0.17% | 1.02億円 | 2017/10/13 |
DCニッセイ ワールドセレクトF(標準) | 0.22% | 220.96億円 | 2003/1/10 |
ダイワ・ライフ・バランス50 | 0.22% | 96.59億円 | 2005/6/6 |
三井住友・DCつみたてNISA 世界分散ファンド | 0.23% | 1.1億円 | 2017/10/3 |
つみたてバランスファンド | 0.23% | 6.46憶円 | 2017/10/26 |
野村-野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型 (愛称:Funds-i内外7資産バランス・為替ヘッジ型) | 0.54% | 72.8億円 | 2013/9/12 |
三井住友-三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(愛称:マイパッケージ) | 0.24% | 93.3億円 | 2007/12/28 |
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型) | 0.19% | 94.85億円 | 2003/1/31 |
平成30年8月現在
債券を中心としたバランスファンドへの投資を検討中の方は、特に、「三井住友-三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(愛称:マイパッケージ)」と「DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)」を比較検討してみることをおすすめします。
これらはいずれも債券中心のバランスファンドであり、他のバランスファンドに比べるとファンド内に組入れられている金融商品の構成や種類が似ているためです。
逆に、株式が多めのバランスファンドを希望している方は、「株式重視型」などといった言葉が明記されたバランスファンド、どちらも半々ずつの場合は「標準型」のように、投資目的や投資目標と比較するファンドをできる限り同じにしておくことが大切です。
5.まとめ
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)は、これから積立投資で資産形成をしたい方にとって選んでも期待できるファンドであることに間違いありませんが、あくまでもリターンが低く、より確実な資産形成を希望される方向けの商品です。
信託報酬が低い、その他の手数料負担がない、純資産総額がそれなりにある、運用実績が他のファンドに比べて長いなど、全体的にプラスの要素が多いだけに、投資目的や投資目標と合致しているのであれば、率先して選びたいファンドとも言えそうです。
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