積立投資とは、毎月ご自身が決めた一定金額分の投資信託等を購入して資産運用をする投資のことを言いますが、現在、積立投資を効率よく活用するための投資制度として、つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用した積立投資がトレンドになっています。
この理由として、積立投資が、将来のまとまったお金を無理なく形成できるところにあるほか、税金対策としてのメリットが受けられる部分にあり、若年者を中心に、広く多くの方のニーズを満たせているためだと考えられます。
現状、積立投資を始めるには、つみたてNISAやiDeCoといった投資制度を活用しながら始めるのが「基本中の基本」なのですが、銀行や証券会社をはじめ、インターネット証券会社といった金融機関で無料の投資用口座の開設をする必要があります。
そこで本記事では、積立投資を始める際に松井証券で口座開設をすることはどうなのかについて、同社の特徴を紹介しながら徹底分析していきたいと思います。
松井証券 サービス概要
はじめに、松井証券のサービス概要について表にまとめて紹介していきます。
なお、本記事は、積立投資をすることについて解説をしていることから、積立投資に関係する項目に限定してまとめておりますので、あらかじめご留意ください。
投資信託の 取扱本数 |
通常 | 558本 |
---|---|---|
つみたてNISA | 142本 | |
iDeCo | 11本 | |
最低投資額 | 100円〜 | |
投資 タイミング |
毎日 | ○ |
毎週 | ○ | |
毎月 | ○ | |
各月 | × | |
複数日 | × | |
自動引落し | ○ | |
カード払い | ☓ |
松井証券でオススメの投資信託と取扱い状況
松井証券で投資をすることができる投資信託の内、それぞれのタイプにわけてオススメできる銘柄と取り扱いの有無について紹介します。
積極投資タイプ(ハイリターンを希望するガンガン系) | |
---|---|
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | ○ |
三井住友TAM-SMT グローバル株式インデックス・オープン | × |
三菱UFJ国際-eMAXIS先進国株式インデックス | ○ |
慎重派タイプ(過去の投資実績など、安定性を気にする系) | |
ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド | × |
三井住友-三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | ○ |
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド | ○ |
三菱UFJ国際-eMAXIS TOPIXインデックス | × |
全部おまかせタイプ(運用などすべてお任せ。お手軽投資系) | |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | ○ |
野村-野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型 | × |
三井住友-三井住友・DC年金バランス30(債券重点型) | × |
三井住友-三井住友・DC年金バランス50(標準型) | × |
大和-ダイワ・ライフ・バランス30 | ○ |
大和-ダイワ・ライフ・バランス50 | ○ |
上記のファンドは、松井証券で投資をすることができる投資信託の内、つみたてNISAの投資対象となっているものから選んだものになります。
松井証券では、つみたてNISAで投資が可能な投資信託は142本の取り扱いとなっており、つみたてNISAで投資をすることが可能な約150種類の銘柄全体で見ていきますと、取り扱い本数が極めて豊富であり申し分がありません。
そのため、つみたてNISAを活用した積立投資を始める場合、松井証券に口座を開いて始めることは選択肢の1つとして採用する考え方は決して間違ってはいないと思われます。
では、松井証券で提供されているその他のサービスについては、どのようになっているのか、次項からそれぞれ個別に解説を進めていきます。
1.松井証券で取り扱っている投資信託は、ほとんどがノーロード商品
松井証券で取り扱われている投資信託は、全部で558本あるものの、その内の552本の投資信託は、投資信託を購入する際に発生する購入時手数料が無料のノーロード商品となっています。
そのため、投資初心者の方であったとしても、手数料負担が大きいロスを避けられやすいメリットがあり、積立投資をする上での金融機関としては、優れていると言えます。
また、つみたてNISAで投資をすることができる投資対象商品数もSBI証券や楽天証券といった主要なインターネット証券会社とさほど変わらないことから、積立投資を松井証券で始めるといった選択肢について無難だとも言えるでしょう。
2.ファンド検索一覧からトータルリターンで投資信託を探せるところが親切
積立投資をする上で大切なことは、つみたてNISAやiDeCoといった投資制度を活用することに加え、運用実績(トータルリターン)が優れている投資信託に投資をすることです。
松井証券では、ファンド検索一覧に運用実績(トータルリターン)も公開されているため、ファンド選びをする上で非常に良い投資信託を探しやすく親切設計になっています。

上記図は、松井証券のファンド検索から「つみたてNISAの投資対象」を絞り込んだものになりますが、「運用実績タブ」をクリックすることで、それぞれのファンドのトータルリターンを確認することができます。
積立投資は、長い時間をかけて投資をするものになりますので、できる限りトータルリターンは、1年ではなく5年といった長いものを見て比較検討するようにしましょう。
言うまでもなく、トータルリターンがプラスになっていることが大前提でありますので、トータルリターンがマイナスになっているファンドを選ぶことがないように注意が必要です。
3.松井証券は、最低積立投資金額が100円から可能
松井証券では、最低積立投資金額が100円から可能となっており、インターネット証券会社が強みとしている積立投資金額が現状の中では最も低い水準になっています。
積立投資において、毎月の積立金額が低いということは、将来のまとまった資産形成は難しいのが確かである一方、初めて投資をする方にとってみるとお試しで始められる金額には申し分がないことから、積立投資を始める金融機関として見た時、選択肢の1つとしてあげられることも確かでしょう。
4.投信工房で資産形成をサポート
松井証券では、「投信工房」と呼ばれるロボアドバイザーを搭載しており、これによって一人ひとりの資産形成をサポートする松井証券独自の投資信託サービスが確立されています。
投信工房は、投資信託の組み合わせから資産運用のメンテナンスまでをサポートするため、はじめての方でも簡単に最適な投資を始められるメリットがあるのですが、具体的なメリットは、以下の通りです。
ロボアドバイザーが最適なポートフォリオを提案
ポートフォリオとは、投資の資産配分のことを指し、この資産配分によって将来の運用益や期待リターン、リスクが大きく異なることになります。
そのため、一般的には、投資信託のポートフォリオはとても大切なものとされておりますが、松井証券の投信工房を活用することによって、その人に合った最適なポートフォリオを導き出してくれるメリットがあります。
現状では、ほとんどの金融機関でロボアドバイザーが無料で活用できる仕組みが確立されているものの、どの金融機関でも自社が取り扱っている投資信託の中でポートフォリオが構成されることになるため、そもそも良い投資信託を取り扱っていなければ、ポートフォリオそのものも絵に描いた餅になってしまいます。
しかし、松井証券が取り扱っている投資信託は、全体的にコストが低く、積立投資に向いている投資信託が多いことから、少なくとも他の金融機関のロボアドバイザーの提案内容よりは期待できる可能性は高いと思われます。
人を介さないから低コストで積立投資ができる
松井証券では、投資信託で成功するために必要な基本的な考え方をしっかりと伝えており、この時点で、他の金融機関よりも、初めて積立投資を始めるための方に親切で誠実な対応であると筆者は評価したいと思います。
運用成績を向上させるのに一番役立つのは「コストを抑える事」。投信工房のロボアドバイザーは、低コストを徹底した投資信託選びを行います。購入時手数料だけでなく、保有している間にかかる信託報酬等の費用も考慮し、低コストでの運用を目指します。もちろん、投信工房の利用料は全て無料です。
出典 松井証券 投信工房 POINT2 人手を介さないので『低コスト』より引用
上記は、積立投資を始めていく上で非常に重要なポイントであり、つみたてNISAやiDeCoといった投資制度を活用することと同じように考えていかなければならないことです。
しかし、ほとんどの金融機関では、ここの本音に触れることなく、積立投資を推しているため、特に、投資初心者に対する案内や情報提供には不誠実さがあることは確かです。
このようなことを踏まえた時、松井証券の真摯な対応には高評価をするべきであると筆者は感じます。
運用開始後に手間がかからない「自動リバランス」
松井証券では、自動リバランスといった仕組みを投信工房で確立しており、これは他社にはない大きな特徴の1つ言えます。
具体的には、松井証券が提供している「リバランス積立」では、保有している投資信託の資産配分の比率を目標としている資産配分の比率に近づけるために、必要な購入対象銘柄と金額をロボアドバイザーが自動計算して積立投資を実行します。
これによって、積立する対象銘柄や金額配分を自分で計算する必要はなく、常に、当初の目標通りの資産運用がしやすいメリットがあります。
自動リバランスは、投資信託の種類の中でもインデックスファンドやアクティブファンドと呼ばれる投資信託を購入した場合に効果が発揮する機能であり、バランスファンドの場合は、自動的にリバランスをしてくれる仕組みになっているため、効果がないことも合わせて知っておくべきポイントと言えるでしょう。
5.松井証券は、最短4日で取引が開始できる
松井証券で積立投資を始める場合は、WEB上で手続きをすべて完結することができ、さらに、署名・捺印が不要であるため、身分証明書などといった確認書類の電子アップロードをすることによって、最短4日で取引開始をすることが可能です。
つまり、松井証券は、口座開設までが早いことを意味しますが、こちらは、松井証券だけに限らず、SBI証券や楽天証券などといった他のインターネット証券会社でも同じサービスを展開していることから、特に、際立った特徴とは言えません。
なお、つみたてNISAを始める場合は、税務署からの審査(重複してNISA口座を開設していないか)があるため、2週間から1ヶ月程度の期間を要することになります。
そのため、つみたてNISAが口座開設された4日後から直ちに行える訳ではない点に注意が必要です。
6.松井証券は、SBI証券や楽天証券といった主要ネット証券会社と比べてどうなのか?
松井証券は、SBI証券や楽天証券といった主要ネット証券会社と比べても引けを取らない証券会社であると思われ、あくまでも、個人の考え方によるものの、積立投資を行う上で選択肢に入る金融機関であることは確かです。
特に、すでに紹介した「自動リバランス」は、他社にはないサービスで特許を出願していることもあることを踏まえますと、今後、自動リバランスサービスが他社でも行われることが十分に予測されます。
一方で、SBI証券や楽天証券では、グループ銀行と連携したスイーブサービスがあり、それを活用することによって、投資家自身がさまざまな恩恵を受けられるものの、松井証券ではそのようなサービスが無い点は残念ながら劣っていると見ることもできます。
ただし、積立投資をする上でつみたてNISAやiDeCoを活用し、それらの投資対象商品を比較した時、取り扱い本数にわずかながらの差があるものの、極端に大きく問題視するようなものではないことも確かです。
そのため、松井証券も含め、SBI証券や楽天証券といったネット証券と総合的に比較した上で、ご自身に合った証券会社を選ぶことが望ましいと思われます。
7.まとめ
松井証券は、積立投資に力を入れている証券会社であることは明らかであり、少なくとも大手の証券会社や銀行に比べて優れている点が多いのは確かです。
ただし、SBI証券や楽天証券と比較した時、積立投資を始めた後のサービスの部分で現状では、一歩劣ってしまっているようにも見える一方、投資をする投資信託の種類によっては、松井証券が提供している「自動リバランス」が大きく活きることも否めません。
このような理由から、松井証券は、SBI証券や楽天証券といった主要なネット証券会社と肩を並べる程のネット証券会社であることも確かであり、やはり、これら3社を比較検討した上で積立投資をする金融機関をじっくりと検討して決定されることを推奨します。
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