iDeCoでリバランスをする方法。リバランスは、自分でするべきなのか?

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iDeCoや投資信託を積立方式で資産運用する長期的な投資におきましては、これらの資産運用を始めた当初に設定した「ポートフォリオ(資産配分)」が、大きく崩れてしまった場合に「リバランス」をした方が良いといわれます。

リバランスにつきましては、本記事中で詳しく解説をさせていただきますが、そもそもiDeCoを始めるにあたって、リバランスは必ずしなければならないものなのか?といった根幹になる部分について、あらかじめ確実に理解しておく必要があります。

結論から申し上げますと、リバランスは必ず行うべきものではありません。

多くのインターネットサイトでは、リバランスのタイミングについて、数ヶ月に1回や年に1回といった定期的かつ機械的に行うことを勧めているものもありますが、これは必ずしも適切な方法とはいえません。

本記事では、リバランスを必ず行うべきものではない理由も含めて、iDeCoにおけるリバランスについて幅広く解説を進めていきます。

1. そもそもリバランスとは?

そもそもリバランスとは、資産運用を始めた当初に設定した「ポートフォリオ(資産配分)」が、大きく崩れてしまった場合に、再度、当初の資産配分に戻す調整のことをいいます。

リバランスの具体的なイメージは、以下の流れの通りです。

当初設定した資産配分

1年後の資産配分

当初設定した資産配分が、1年後にバランスを崩していることから、リバランスを行うことで調整し、元の資産配分に戻す必要があります。

たとえば、株式を20万円売却、コモディティー15万円購入、預金5万円追加といったリバランスを行うことで、当初設定した資産配分に戻すことができます。(後述するスイッチングという方法)

リバランスで調整

2. iDeCoのリバランスの方法は「配分変更」と「スイッチング」の2つ

リバランスの流れについてご理解いただけたと思いますが、iDeCoにおけるリバランスの方法には、「配分変更」と「スイッチング」の2つの方法があります。

本項では、これら2つの方法について、個別に解説を進めていきますが、配分変更の解説につきましては、同サイト内で公開している「iDeCoで資産運用をするための配分変更・スイッチングを解説」より引用しております。

配分変更

配分変更とは、iDeCoで資産運用をする商品の比率を変えることをいいます。


出典 モーニングスター 確定拠出年金の運用テクニック~配分変更とスイッチングより引用

たとえば、iDeCoで1ヶ月あたり20,000円を掛金として拠出していた場合、配分変更をする前の投資配分は以下のように計算されます。

  • 運用商品A 20,000円×50%=10000円
  • 運用商品B 20,000円×20%=4,000円
  • 運用商品C 20,000円×20%=4,000円
  • 運用商品D 20,000円×10%=2,000円
  • 運用商品E 20,000円×0%=0円

上記をイメージ図のように配分変更をすると、配分変更後の投資配分は以下のように計算されます。

  • 運用商品A 20,000円×40%=8,000円
  • 運用商品B 20,000円×10%=2,000円
  • 運用商品C 20,000円×30%=6,000円
  • 運用商品D 20,000円×10%=2,000円
  • 運用商品E 20,000円×10%=2,000円

配分変更のポイントは、「掛金が変わらないこと」と「配分変更前の運用商品は、そのまま残ること」の2つがあげられます。

そのため、配分変更前と配分変更後の保有資産を大まかに紹介しますと以下のようなイメージとなります。

  • 運用商品A 10,000円+8,000円=18,000円
  • 運用商品B 4,000円+2,000円=6,000円
  • 運用商品C 4,000円+6,000円=10,000円
  • 運用商品D 2,000円+2,000円=4,000円
  • 運用商品E 0円+2,000円=2,000円

配分変更前の保有資産20,000円と配分変更後の保有資産20,000円を合わせると40,000円になることが確認でき、上記の運用商品AからEまでの合計金額と一致していることがわかります。

このように、配分変更とは、iDeCoで資産運用する投資配分を変えることをいい、併せて、これまで資産運用をしてきた商品は、引き続き残る特徴があることを押さえておくことが大切です。

スイッチング

スイッチングとは、これまでiDeCoで資産運用してきた商品の一部または全部を売却して他の商品を購入することをいいます。


参考:http://www.tantonet.jp/qa/2262

上記図のように、バランスの崩れた資産配分について、商品Aを12万円分売却し、その売却した資金で商品Bを12万円分購入していることが確認でき、いわゆる「商品の入れ替え」がスイッチングの特徴です。

iDeCoでスイッチングをしても税金はかからない

日本の税法上、仮に、投資信託などの金融商品を売却して利益が生じた場合、その利益に対して税金がかかる仕組みになっています。

ただし、iDeCoの場合、制度の特徴の1つとして、資産運用期間中に売買した利益に対して税金がかからない仕組みになっているため、たとえば、スイッチングをしたことによって、売却益が発生したとしても、それに対して税金がかかることはありません。

そのため、この部分だけを取って考えますと、スイッチングを活用したリバランスは、税金のことを考えなくて良い分、やりやすいスイッチングの方法ともいえます。

一方で、スイッチングを行う上での注意点として、信託財産留保額(解約手数料)がかかる投資信託の場合、売却時の資産から手数料が徴収されることになるため、本来の売却益が目減りする可能性があるため注意が必要です。

3. iDeCoにおけるリバランスは、必ず行うべきものではない理由

リバランスとは、資産運用を始めた当初に設定した「ポートフォリオ(資産配分)」が、大きく崩れてしまった場合に必要となる調整であるため、そもそも、資産配分が大きく崩れていない場合は、リバランスをする必要はありません。

これが、iDeCoにおけるリバランスを必ず行うべきものではない最大の理由となりますが、そのほかに考えられる理由は以下の通りです。

自分でリバランスを実行すると手間が非常にかかる

これまでのリバランスの解説より、リバランスの仕組みについてご理解いただいていることと思いますが、実際にご自身でリバランスを実行するということは、一言で非常に手間がかかります。

なぜならば、リバランスをいつ実行すれば良いのか、どの程度の頻度でリバランスを行うことが本当に良いのか、などといった専門的なことが一般の方にはわからないからです。

仮に、ご自身でリバランスを行ったとしても、資産運用がそもそも上手くいかない場合やリバランス前よりもパフォーマンスが悪くなってしまったら本末転倒であり、このようなリスクが、自分でリバランスをすることに含まれていることも忘れてはならないポイントです。

プロでもリバランスで改善できるパフォーマンスは「ほんのわずか」といった現実

資産運用のプロは、リバランスを行う上で、綿密に考えてリバランスを実行しているのですが、それでも実際に改善される効果は、0.01%や0.02%といったわずかな数値であることも多いようです。

プロがリバランスをやってもこのような効果しか得られないのであれば、一般の方がご自身でリバランスを行うことによって得られる結果とは言うまでもなく明らかなのではないでしょうか。

4. リバランスの手間を省きたい場合は、バランスファンドに投資を

リバランスは、必ずしも行うべきものではないことや、そもそもご自身でリバランスを行うことによって生じるリスクについてご理解いただきましたが、仮に、投資初心者の方でリバランスの手間やリスクを避けたい場合は、「バランスファンド」を選んでみることをおすすめ致します。

バランスファンドとは、1つの投資信託でさまざまな資産にバランスよく分散投資することができる投資信託になりますが、バランスファンドの良いところは、これまで解説してきた面倒なリバランスを自動的に行ってくれるところにあります。

つまり、ご自身でリバランスを行う必要がないことを意味し、常に、当初の資産配分を構築した状態で資産運用を行い続けられることを意味します。

このような理由から、バランスファンドは、誤ったリバランスを防止し、リスクをコントロールすることができるファンド(投資信託)であるため、安定した投資運用がされやすく、投資初心者から投資のベテランまで幅広い層で人気のあるファンドになっています。

5. iDeCoにおいて、結局リバランスはどのように考えるべきなのか

iDeCoは、ご自身の資産運用の仕方によって、最終的な資産形成金額が変わることになるため、リバランスのルールにおきましても、基本的には、ご自身の考えに則った方法でなされるべきものであるのは確かです。

ただし、当初設定した資産配分の比率から外れてしまったからといって直ちにリバランスを実行することは望ましいことではなく、ご自身で「乖離率」といったルールを決めておくことをおすすめ致します。

乖離率とは、当初設定した資産配分と現在における資産配分の比率が離れている利率を表したものになりますが、有識者の中では、5%から10%の乖離が生じた場合にリバランスをするといった考え方から、15%程度でといった考え方まで実に様々です。

どれが正しいといったことはありませんので、あくまでもご自身でルールを決めた上でリバランスを行ってみて、その結果、パフォーマンスがどのように向上するのか確認してみるようにして下さい。

なお、リバランスのリスクや手間を最初から避けて通りたいのであれば、まずは、バランスファンドを選んでiDeCoの資産運用として活用されてみることをおすすめ致します。

この時、バランスファンドは、世界各地に分散して投資がなされるものを選ぶようにしたいものです。

  • セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
  • SBI資産設計オープン(資産成長型)
  • 大和-iTree8資産バランス
  • eMAXIS最適化バランスシリーズ など

6. まとめ

本記事では、リバランスを必ず行うべきものではない理由も含めて、iDeCoにおけるリバランスについて幅広く解説を進めさせていただきました。

リバランスは、あまり頻繁に行うべきものではないことに加え、ご自身で行う場合は、リスクや手間がかかることも理解した上で取り組む必要があります。

あくまでも、当初設定した資産配分とご自身があらかじめ決めた乖離率が合致した場合に始めてリバランスを行うべきものでありますから、ご自身が資産運用している商品の運用報告書などを確認し、資産配分がずれているようであれば調整を行うような流れになります。

そのため、極端な例えではありますが、リバランスは、数年に1回くらいの頻度で良いとされる場合もあるのは確かです。

また、現実的には、スイッチングよりも配分変更でリバランスを行う場合が多いようですが、あくまでも、ご自身の考えによって最終的な資産形成金額が変化するiDeCoであるからこそ、その時々に合ったリバランスの方法を選択して実行するようにして下さい。

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