投資と見聞きしますと、お金を多く増やすか、多く減らすかといったイメージを持たれる方が多いと思いますが、「投資」と「投機」といった、似たような言葉でありながらも、全く意味が異なるものと混同されている方が多い傾向にあります。
こちらの違いにつきましては、本記事中で解説をさせていただくものとしますが、日本人にとって「投資」はあまり馴染みのないものであるからこそ、「投資は損をする」「投資はあぶないもの」などのようなマイナスイメージが独り歩きして多くの方々へ根深く根付いているのだと思われます。
そこで本記事では、投資で誤解されている5つのポイントを紹介し、併せて、現代の状況と将来を考えた「投資の正しい考え方」について解説を進めていきます。
1. 投資は誤解されている。それが投資から人を遠ざけている
投資は、資産運用と呼ばれることもありますが、冒頭でお伝えさせていただきましたように、「投資は損をする」「投資はあぶないもの」などのようなマイナスイメージが独り歩きして多くの方々へ根深く根付いている現状があります。
この理由として、「投資」「投機」「博打=ギャンブル」と混同していることが、その大きな理由であると考えられ、まずは、これらの違いについて理解するところから知っておく必要があります。
「投資」「投機」「博打=ギャンブル」の違いとは
「投資」「投機」「博打=ギャンブル」の違いについて、それぞれ個別に解説を進めていきます。
「投資」とは
「投資」について、ざっくり解説しますと、投資をしているすべての方が利益を得られる可能性があるものをいいます。
たとえば、私たちが「ファーストリテイリング(ユニクロ)」へ「投資」をしたものとして考えますと、私たちが投資したお金を活用して、新製品の開発、設備投資、海外進出などをすることによって、売上や利益を大きくしようと考えます。
そして、その結果、大きな利益を上げることによって、「ファーストリテイリング(ユニクロ)」へ「投資」したすべての方が、投資している分に応じて配当金を受け取ったり、業績が上がったことによって株価が上がれば、保有している株を売却して利益(キャピタルゲイン)を得られることになります。
このように、投資とは、投資をしているすべての方が利益を得られる可能性があるもののことをいいます。
「投機」とは
「投機」とは、投機しているすべての人の期待収益が「マイナスの賭け事」をいいます。
たとえば、「宝くじ」「競馬」「FX」が投機の一例としてあげられ、宝くじの場合、主催している取り分が半分(50%)とされており、期待収益率は、当初からマイナス50%であることを意味しています。
つまり、1等などの大当たりを引き当てることができれば、人生が変わる程の恩恵を受けられる一方で、基本的に利益がプラスになる可能性は極めて低く、「投資」のように合理的に
資産運用しながらお金を得たいといった考えには不向きな方法であることは確かです。
また、競馬を例に考えますと、主催者にあたる「JRA(日本中央競馬会)」は、取り分が25%とされており、先の例と同じような考え方ですと、期待収益率がマイナス25%となることから、こちらも基本的に利益がプラスになる可能性は極めて低く、「投資」のように合理的に資産運用しながらお金を得たいといった考えには不向きな方法であることがわかります。
「博打=ギャンブル」とは
「賭博=ギャンブル」とは、お金や物などを賭けて勝負を争うといった、いわばゲームのことをいい、「投資」との大きな違いは、お金や物などを賭けて、「偶然性の要素」を含んだ勝負を行うことをいいます。
つまり、「投資」のように将来の成長性や世界経済の動向によって合理的にお金を得るのではなく、あくまでも「偶然性」を含んだ勝負事になりますので、常に勝ち続けてお金を得るといった不合理な方法であることは確かです。
2. 投資で誤解されている5つのポイント
「投資」「投機」「博打=ギャンブル」の違いについてご理解いただけたと思いますが、これら3つの違いを知ると、「投機」や「博打=ギャンブル」は、そもそも当初から期待収益率がマイナスであることや偶発的な事象によってお金が増減するといった「不合理」な影響が大きいとわかります。
この「不合理」について「投資」も含めて、すべて一色単にしていることが、投資を誤解している大きな原因であると考えられます。
本項では、「投資」「投機」「博打=ギャンブル」の違いについての解説を踏まえ、改めて投資で誤解されているポイントを5つに分けてそれぞれ個別に解説を進めていきたいと思います。
投資は損をする?
投資は、投資したお金よりも受け取るお金が減るといった、いわゆる「元本割れ=損をする」ことがあるのは確かですが、投資する企業や金融商品によって、必ずしも損をするものとは言い切れないほか、投資した株式や投資信託を手放すタイミング(売却するタイミング)さえ、ご理解していれば、むしろプラスの要素が大きいのも確かです。
たとえば、「投機」にあたる宝くじの購入や競馬を考えた時、当初の期待収益率がマイナスであるのにも関わらず、お金を投じる割には、期待収益率がプラスのものがある「投資」にお金を投じない行為は、少なくともお金を投じる選択肢が誤っていると考えられます。
ご自身がお金を投じるものによって期待収益率が変化するわけでありますから、当初から期待収益率がマイナスの「投機」にお金を投じることというのは、お金を資産運用しながら資産形成をするための選択肢としても誤ったものになると推測できます。
いわゆる「遊び」なのか「夢を買う」のか、「本気でお金を資産形成する」のかによって、お金の投じ方が異なるわけでありますから、これらを一色単にして「投資は損をする」といった考えは大きな誤りなのです。
少なくとも、「投機」や「博打=ギャンブル」に比べて、運の要素がなく、戦略的に大きなお金を合理的に得られるのが「投資」であることを理解しておく必要があります。
投資はお金持ちしかできない?
投資には、「短期投資」と「長期投資」があるのですが、多くの方が投資としてのイメージは、「株式投資」である短期投資のイメージが強いと思います。
株式投資は、確かにまとまったお金が無ければ始めることができないものでありますから、お金持ちでなければ始められない理由も確かである一方、「長期投資」にあたる積立投資やつみたてNISA、個人型確定拠出年金(iDeCo)などといった資産運用は、基本的に誰でも始められる投資にあたります。
参考:http://www.jsda.or.jp/shiryo/chousa/data/files/h24/h24_shoukentoushizenkokuchousa_20130322.pdf
上記のイメージ図を見ますと、実際にお金持ちのほうが投資をしている人は多いことがわかりますが、将来を考えた「長期投資」であれば、お金持ちに関わらず、収入が低くても始められるものでありますから、投資はお金持ちしかできないという考え方は誤っているわけです。
投資をするには専門的な知識が必要?
投資をするためには、専門的な知識が必要なのかを考えた時、確かに専門的な知識があった方が良いのは確かです。
しかしながら、先に解説した「短期投資」や「長期投資」といったものによって、少なくとも専門的な知識があった方が良い、悪いは異なり、専門的な知識以前に、どのような投資なのか、どのようにお金が増える仕組みなのかといったことを理解しておく程度で十分です。
そのため、専門的な知識がないから投資をしないといったことは大きな誤解であると考えられるほか、たとえば、FPなどの専門家へ相談して投資についての理解を深めることや適切なアドバイスをもらうといったアウトソーシングによって解決できることも多々あると考えられます。
投資よりも貯金をする方が資産形成できる?
こちらに関しましては、多くの方がご存知の通り、現在、預金利息は全く期待することができず、長期投資を活用した計画的な資産運用(投資)を行う方が効果的であることは間違いありません。
投資は損をする可能性を含みますが、あくまでもご自身の投資のやり方によって損益が左右することになるため、前項でお伝え致しましたように、専門的な知識以前に、どのような投資なのか、どのようにお金が増える仕組みなのかといったことを理解しておくことが大切です。
3. 「長期投資」を賢く活用して「お金を増やしながら貯める時代」に突入している
短期投資や長期投資について、先に軽く触れておりますが、長期投資のように、将来必要となるお金を準備するために、計画的に資産運用(投資)することはリスクが少なく平準化できるため、より確実に求めているお金を得られやすいメリットがあります。
たとえば、長期投資の代表格としては、投資信託を毎月購入する「積立投資」があげられますが、現在では、「つみたてNISA」や「個人型確定拠出年金(iDeCo)」といった国の制度が積立投資を推しているのが現状です。
つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)は、節税できる効果が認められ、将来の教育資金や老後資金といったお金を貯めながら増やすことができる特徴があります。
少なくとも、将来のお金を準備する時、預金でひたすらお金を貯めておくといった昔ながらの資産運用は、現代に即しておらず、現在では、「長期投資」を賢く活用して「お金を増やしながら貯める時代」に突入していることを知っておく必要があります。
4. まとめ
本記事では、投資で誤解されている5つのポイントを紹介し、併せて、現代の状況と将来を考えた「投資の正しい考え方」について解説をさせていただきました。
本記事の要点を箇条書きで以下へまとめて紹介します
- 「投資」「投機」「博打=ギャンブル」の違いが入り混じっていることによって、本来の投資に対する誤解を招いている可能性が極めて高い
- 投資は損をする可能性は0ではないが、投資をする企業や国、短期投資・長期投資など、選んだ投資によって合理的にプラスの利益を得られる(投機やギャンブルと異なり運の要素が基本的に左右されない)
- 投資はお金持ちしかできないのではなく、短期投資・長期投資によって異なり、長期投資であれば、お金持ちであるか否かに関わらず、誰でも計画的に取り組むことができる
- 投資をするには専門的な知識が必要なく、あくまでも、専門的な知識以前に、どのような投資なのか、どのようにお金が増える仕組みなのかといったことを理解しておくことが大切
- 時代の変化によって、「長期投資」を賢く活用して「お金を増やしながら貯める時代」に突入しているため、つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用した将来の投資が必要な時代である
「投資」は、「投機」や「ギャンブル」と異なり運の要素に関わりなく、戦略的かつ合理的にお金を増やすことができるものです。
株式や投資信託など、投資する金融商品や目標金額、投資目的によって投資の考え方は変えていく必要があるものの、投資に対する誤解を払拭し、これからの将来について「投資」を活用することが、人生の一助になることを理解しておくことが求められるでしょう。
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