つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)といった投資制度を活用した積立投資は、将来のお金を準備するために非常に効果的です。
その一方で、投資できる商品には、具体的にどのような特徴があって、その投資商品が良いのか悪いのかそこのところを知りたいといった方も多いと思います。
そこで本記事では、つみたてNISAで投資をすることができる「大和-ダイワ・ライフ・バランス30」の特徴について解説を進めていきます。
なお、本記事の解説は、執筆時点で交付されている投資信託説明書(交付目論見書)の内容も交えて進めていきますので、今後の内容が少なからず変わる可能性があることをあらかじめご留意ください。
1.大和-ダイワ・ライフ・バランス30の特徴
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、日本株式20%、日本債券55%、外国株式10%、外国債券15%を標準組入比率として分散投資を行い、信託財産の中長期的な成長を目指すバランスファンドです。
ファンド全体の内、債券の組入比率が70%を占めており、リターンが少なめであったとしても、長期的に安定した資産運用を希望している方には向いているファンドと言えます。
2.商品概要
大和-ダイワ・ライフ・バランス30について、大まかな商品概要を以下、表にまとめて紹介します。
おすすめ度(5段階評価) | ★★★★★ |
---|---|
販売手数料 | なし |
信託報酬 | 年率0.19%(税込) |
信託財産留保額 | なし |
運用スタイル | インデックス |
運用会社 | 大和証券投資信託委託株式会社 |
ファンドの種類(どこに投資をしているか?) | バランスファンドで日本国内外へ投資 |
総資産額 | 133.69億円 |
リターン(10年) | 3.62 |
リスク | 6.38 |
おもな金融機関別における取り扱い(販売)の有無
金融機関 | 取り扱いの有無 |
---|---|
SBI証券 | 〇 |
楽天証券 | 〇 |
マネックス証券 | 〇 |
カブドットコム | 〇 |
野村證券 | × |
大和証券 | 〇 |
松井証券 | 〇 |
GMOクリック証券 | × |
岡三オンライン証券 | × |
東海東京証券 | × |
みずほ銀行 | × |
三菱UFJ銀行 | × |
三井住友銀行 | × |
大和-ダイワ・ライフ・バランス30が、実際に販売されている金融機関は、平成30年8月現在で21社となっており、インターネット証券会社や地方銀行などでも取り扱われていることが確認できました。
国・地域別組入比率と組入上位5銘柄
大和-ダイワ・ライフ・バランス30の国・地域別組入比率と組入上位5銘柄は、以下の通りです。
国・地域別組入比率
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、日本国内外のさまざまな金融商品に投資していることから、投資対象地域は、日本国内外(グローバル)となります。
なお、投資対象地域で多いのは、2017年6月5日時点で、日本75%、次いでアメリカ13%、フランス2%といった割合になっています。
組入上位5銘柄
- トヨタ自動車:0.62%
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ:0.46%
- 日本電信電話:0.36%
- ソフトバンクグループ:0.35%
- 三井住友フィナンシャルグループ:0.28%
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、日本に対する投資割合が75%と大幅に占めていることから、組入られている株式も必然的に日本の上場株式が多い比率となっていることが確認できます。
なお、交付目論見書から、海外を含めた他の組入れ比率について確認できなかったため、ここでは掲載をしていません。
運用実績
大和-ダイワ・ライフ・バランス30の運用実績(2008年1月4日~2017年12月29日)は、以下の通りです。

出典 ダイワ・ライフ・バランス30投資信託説明書(使用開始日2018年2月27日)より引用
大和-ダイワ・ライフ・バランス30の運用実績を見ますと、債券中心のファンドであることから、多くの収益が得られていないことが確認できるものの、目標としているベンチマークと比較すると、収益率が乖離していないだけでなく、ベンチマーク以上の運用成績を上げていることが確認できます。
この部分は、他のファンドと比べても、とても評価できるポイントであり、理想としている投資目標に対して、ずれが極端にないことを表しています。
3.大和-ダイワ・ライフ・バランス30のポイント解説
大和-ダイワ・ライフ・バランス30について、特徴や商品の概要などについて紹介してきましたが、ここでは、同ファンドの押さえておきたいポイント解説します。
日本経済の影響を大きく受けるのをどのように考えるのか
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、日本を投資対象としている割合が75%と非常に高いため、債券中心としたバランスファンドでありながらも、日本経済の影響を特に大きく受けてしまうと考えられます。
すでに紹介しましたように、確かに運用成績などを見ると良い方向に進んでいるものの、これから大和-ダイワ・ライフ・バランス30で積立投資を始める上では、将来の日本経済が、順調に良い方向へ進んでいくのかも視野に入れた投資が必要と言えます。
ただし、少なくとも、日本を投資対象としている割合が多いことに対して特に懸念を抱かない方やむしろ海外に投資をすることに対して懸念を抱いている方には向いているファンドとも言えるでしょう。
債券中心のファンドであることから、確実な資産形成をしたい方向けのファンド
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、ローリスク・ローリターンとされる債券をファンド全体の70%を占めているため、多くのリターンは期待できないものの、将来的に確実な資産形成をしたい方向けのファンドであることは確かです。
また、大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、投資家の手数料負担が低く、ファンド選びで重要な信託報酬は、年率0.19%で、販売手数料や信託財産留保額といった手数料がかからないため、投資をする側からしますと、ロスが少なくて済みます。
4.同じようなファンドと比較するとどうなのか
大和-ダイワ・ライフ・バランス30を同じようなファンドと比較するとどうなのかについて、以下、大まかなものについて表にまとめています。
なお、バランスファンドであることから、投資指標としているベンチマークについては、数が多く、かつ、紹介しているバランスファンドのそれぞれについて紹介すると煩雑になるため、ここでは割愛をしていますので、あらかじめご了承ください。
ファンド名称 | 信託報酬(税込) | 純資産総額(億円) | ファンド設定日 |
---|---|---|---|
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.17% | 144.74億円 | 2017/5/9 |
ニッセイ・インデックスバランスF(6資産均等) | 0.17% | 1.02億円 | 2017/10/13 |
DCニッセイ ワールドセレクトF(標準) | 0.22% | 220.96億円 | 2003/1/10 |
ダイワ・ライフ・バランス50 | 0.22% | 96.59億円 | 2005/6/6 |
三井住友・DCつみたてNISA世界分散ファンド | 0.23% | 1.1億円 | 2017/10/3 |
つみたてバランスファンド | 0.23% | 6.46憶円 | 2017/10/26 |
野村-野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型 (愛称:Funds-i内外7資産バランス・為替ヘッジ型) | 0.54% | 72.8億円 | 2013/9/12 |
三井住友-三井住友・DC年金バランス30(債券重点型) | 0.24% | 93.3億円 | 2007/12/28 |
DCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型) | 0.19% | 94.85億円 | 2003/1/31 |
大和-ダイワ・ライフ・バランス30 | 0.19% | 133.69億円 | 2005/6/6 |
平成30年8月現在
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、上記バランスファンドの中でも、三井住友-三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(愛称:マイパッケージ)やDCニッセイ ワールドセレクトF(債券重視型)といったファンドと同じように、債券を中心としたファンドになります。
バランスファンドは、基本的に株式や債券が1つのファンドに組み入れられておりますが、中には、新興国の株式や債券を組み合わせて分散投資しているものやREITと呼ばれる金融商品も組み合わせているものなど、さまざまな種類があります。
基本的には、ファンドに組み入れられている株式の比率や日本国内なのか日本国外なのかによって、リスクと将来のリターンは大きく変わってくることになるため、この辺は、ご自身の投資目的や投資目標に合わせて、適したバランスファンドを選びたいものです。
5.まとめ
大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、つみたてNISAを活用した長期的な積立投資には向いているファンドであると考えられ、とにかく手堅い資産運用をしたい方には選んでみる価値は十分あると思われます。
バランスファンドであるため、投資初心者であったとしても、特別に何かを行う必要もなく、かつ、債券中心としたファンドであることから、大きな値動きも基本的になく、時間の経過と共に少しずつ資産形成ができることでしょう。
ただし、大和-ダイワ・ライフ・バランス30は、日本に対する投資割合が極めて高いことから、この部分だけを見ますとバランスが良いとは言えず、むしろ偏っていると言わざるを得ません。
今後、大和-ダイワ・ライフ・バランス30へ投資を検討されている方は、この特徴を十分に理解した上で継続した資産運用を実現していきたいものです。
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