20代とお金のことをざっくり考えた時、就いている職業にもよりますが、給料がさほど高くない、全体的にお金に余裕のある方が多いとはいえない、将来的にまとまったお金が様々なケースで必要になるなどがあげられると思います。
このようなイメージのある20代が投資をすることを考えた時、「絶対に止めた方が良い」といったイメージを持つ方が大半だと思われますが、投資と一括りに考えるのではなく、投資には「短期投資」「中期投資」「長期投資」の3つがあるといったことをまずは大前提として知っておく必要があります。
その上で、20代で投資をするべきなのかを判断することが大切です。
このようなことを踏まえまして本記事では、大きな違いのある「短期投資」と「長期投資」の違いのほか、20代にオススメの投資方法や投資制度についてわかりやすく解説を進めていきます。
なお、本記事では20代の方への投資解説について、できる限りわかりやすく解説をしたいことから「中期投資」については解説を割愛させていただきますので、あらかじめご了承下さい。
1. 重要!「短期投資」と「長期投資」の違いを理解する
はじめに、投資を考える上でとても重要な「短期投資」と「長期投資」の違いについて簡単に解説をするところから始めていきます。
短期投資とは、短期間で利益を得ることを目的とした投資のことをいい、たとえば、1日の中で株式等を売買して利益を得る「デイトレード」と呼ばれる投資や数日から1週間程度の期間を活用して株式等を保有し、保有している株式等を売却した利益で次の株式等を購入して売買を繰り返すといった「スイングトレード」などがあります。
一方、長期投資とは、長い時間をかけて利益を得ることを目的とした投資のことをいい、10年、20年、30年といった長い時間をかけながら、投資したお金が成長することによって利益を上げる投資方法になります。
短期投資や長期投資には、それぞれ異なったメリットおよびデメリットがあり、その内容は全く異なることから、それぞれの特徴を理解した上で、自分にとってどのような投資が合っているのか知ることが大切なのです。
投資の種類 | 短期投資 | 長期投資 |
---|---|---|
メリット | 短期間で大きく稼ぐことができる。 会社の業績等をあまり気にしなくとも良い。 値下がりしている状況でも儲けるチャンスがある |
株式に投資した場合は、配当金や株主優待の恩恵が受けられる。 値動きをいつも気にする必要がない。 取引回数が少ないため、手数料がかさむことがない |
デメリット | 売買を数多く繰り返すため手数料がかさむ。 1回あたりの取引の儲けが小さくなりがち。 値動きをいつも気にしていなければならない |
他の銘柄に投資しづらく、投資効率が悪くなる可能性がある。 極度の値下がりによって損失を被ることがある |
手持資金の余裕の有無 | 有り (ある程度まとまったお金を投資資金として準備しておかなければ、利益を上げにくく続かない) |
無し (手元にまとまったお金を用意する必要がなく、さらに余裕資金が多くなくても少額から始められる) |
2. 20代から投資(短期投資・長期投資)をはじめている人はどのくらいなのか
「短期投資」と「長期投資」の違いについて、大まかに解説をさせていただきましたが、実際に20代から短期投資や長期投資をはじめている人はどのくらいいるのか、確認していきましょう。
参考:「生活者市場予測システム(mif)2014」(三菱総合研究所)
年代別に見ていきますと、20代から投資(短期投資・長期投資)をはじめている人の割合は、13%となっており、30代から60代といったそれぞれの年代に比べて低いだけでなく、全体の平均32%よりも下回っていることが確認できます。
参考:https://www.atpress.ne.jp/releases/145171/att_145171_1.pdf
投資をはじめている方の投資経験年数を見ても、20代は、投資経験1年未満から投資経験4~6年程度の割合が大きく占めていることが確認できますが、特に、1年未満(=今年投資をはじめた)の人が30.5%、1~3年程度が45.5%もいることから、将来の資産形成に対して何かしらの不安を感じ、早い内から投資を活用した資産運用を考えている人が20代から増えていると考えることもできそうです。
3. 20代から長期投資をはじめることで得られる4つのメリット
20代は、全体的に手取収入が少なく、さらに将来のことを考えますと、お金に対する不安を大きく持たれるのは当然のことだと思われますが、このような悩みを払拭するためには、短期投資よりも長期投資を20代からはじめることが有効です。
具体的な長期投資については、後述させていただきますが、ここでは、20代から長期投資をはじめることによって得られる4つのメリットについて個別に解説を進めていきます。
将来必要になるお金を無理なく準備できる
長期投資は、短期投資と違って一時的に大きなお金を増やすことはできませんが、時間をかけて少しずつ投資の利益が増えていくことになるため、将来必要になるお金を準備するといった目的では非常に向いています。
無理なく大きなお金を増やすことができる可能性が高くなる
長期投資は、実際に投資をするために選ぶ金融商品によっては、無理なく大きなお金を増やすことができる可能性が高くなる効果が期待できます。
また、長期投資することによって得られた配当金や分配金を有効に活用できることも大きなメリットであり、特に、投資信託を積立投資で行うことによって得られる分配金を投資元金に再度組み入れて投資を続ける「再投資」は、複利効果によって、大きくお金を増やすことができる特徴があります。
長期投資は、値動きが荒くないため大きな損失を短期間で被る可能性はほぼない
長期投資は短期投資と違って、毎日の値動きが荒くないため、一時的に大きな損失を被ってしまうことや短期間ですべての投資金を失ってしまうことは、まずありません。
たとえば、短期投資のために株式投資をしていると仮定し、株価が暴落したことによって、保有している株式が紙切れ当然の価値になってしまったということはよく聞く話ですが、長期投資の場合は、このような大暴落や世界経済の影響によって、保有している金融商品の価値がすべて無くなるといったことはありません。
仮に、含み損が多くなっても、長い時間をかけてリカバリーしやすい
含み損(ふくみそん・ふくみぞん)とは、利益確定する前の損失のことをいい、たとえば、保有している投資信託の現在価値が20,000円だった時、今、保有している投資信託を売却した時に2,000円の損失を出してしまう場合、この2,000円が「含み損」になります。
含み損は、正式な損失ではなく、あくまでも今手放した場合の損失のことをいい、長期投資のように、10年、20年、30年などのように長い時間をかけてお金を育てる投資におきましては、含み損が発生しにくく、長い時間をかけてリカバリーしやすい特徴があります。
そのため、長期投資を行う際に、余程、パフォーマンスや粗悪な商品に投資をしない限り、含み損は、長い時間をかけて含み益に転換しやすくなる特徴があることもしっかりと押さえておきたいポイントといえるでしょう。
4. 20代から長期投資するのであれば、投資信託への積立投資がオススメ!
おそらく20代の多くは、「投資=株式投資」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、一般に、20代には「投資でお金を多く増やすことができる長い時間」という最大の武器があります。
そのため、20代の皆さまに対して長期投資をおすすめするのはもちろんですが、その中でも、より安定し、長期の資産形成にむいた投資信託への積立投資を強くオススメします。
なぜ、20代の方に対して、投資信託の積立投資をオススメするのか、以下、4つの理由をそれぞれ解説していきます。
お試し価格で積立投資をはじめられる
20代の方は、全体的に手持資金に余裕がない方も多くおられ、かつ、投資経験が浅い、もしくは投資経験がないといった方も多いと思います。
しかしながら、これらの理由を払拭できるのが投資信託への積立投資で、たとえば、インターネット証券会社で投資信託の積立投資をはじめる場合、1ヶ月あたり最低100円からはじめられ、いわば、お試し価格で積立投資をはじめられることを意味します。
投資経験が全く無い20代の方であったとしても、1ヶ月100円からはじめられる積立投資であれば、負担もかからず、いつでも継続したり止めたりすることができるため、気軽にはじめやすくおすすめです。
お金を貯めながら増やすことができる貯金としての効果が期待できる
投資信託への積立投資は、お金を貯めながら増やすことができる貯金としての効果が期待でき、たとえば、1ヶ月あたり1万円を積立預金で寄せておくのか、積立投資で寄せておくのか、二者択一で10年後、20年後などの資産形成金額は大きく異なります。
また、積立投資をすることによって保有している投資信託は、いつでも売却(換金)できるため、積立預金と貯金をするといった意味合いにおいては何ら変わりませんが、積立投資の場合、実際に現金化されるまでに最短で4日程度かかる点には注意が必要です。
安定した資産形成が期待できる
投資信託を積立投資することによって、長い時間をかけて安定した資産形成が期待できるところは大きなメリットにあたり、20代が置かれている立場を考慮すると、結婚資金、住宅資金、子育て資金など、どの資金を準備するのにもあてはまっている効果が期待できます。
参考 楽天証券 積立かんたんシミュレーションより
上記シミュレーションは、大学を卒業して社会人になってから30歳になるまでの約8年間に投資信託の積立投資をしたイメージです。
ローリスク・ローリターンで投資をするものとして、リターン3%で資産運用し毎月1万円ずつ積立投資にお金を投資した時、8年後に資産形成できている金額は約108万円といった見方になります。
- 投資資金 96万円(1万円×12ヶ月×8年)
- 8年後の概算資産形成金額 約108万円
- 8年間の概算利益 約12万円
毎月1万円を8年間、積立預金をしたとしても、8年で12万円の利息を受け取ることは現在の状況下では不可能であり、お金の運用の仕方1つで大きな差が生じることがわかります。
口座へ投資資金を入れておくだけで自動的に積立投資がされるため、手間もかからない
投資信託を積立投資するには、証券会社等に口座を開設して、その口座にお金を入金しておくことで、毎月ご自身があらかじめ決めた日に自動的に積立投資がされるため、手間が全くかからないメリットがあります。
5. 参考資料 実際に20代投資家の6割強がコツコツ積立投資をしている
20代の方に対して長期投資である投資信託の積立投資をおすすめする理由について解説をさせていただきましたが、実際に20代投資家の6割強がコツコツ積立投資をしているデータがありますので紹介します。
参考:https://www.atpress.ne.jp/releases/145171/att_145171_1.pdf
これまで解説した内容を踏まえながら上記のデータを確認しますと、将来のためにまとまったお金を準備することができる投資信託の積立投資は、多くの20代の需要を満たしている投資であることが伺えます。
6. 積立投資なら「iDeCo」と「つみたてNISA」を使おう!
投資信託を活用した積立投資は、長期投資にあたり、大きな資産形成をすることができることをおわかりいただけたと思いますが、単に積立投資と言っても、何のために積立投資を行うのかといった投資目的を持っておくことが大切です。
たとえば、将来の老後資金ためにお金を準備しておきたいという考え方であれば「iDeCo=個人型確定拠出年金」を活用した投資信託の積立投資がおすすめですし、結婚資金、住宅資金、子どもの教育資金を準備するのであれば「つみたてNISA」を活用した投資信託の積立投資がおすすめです。
一般に、20代は投資をするための長い時間を有効に活用することができるため、投資金額が仮に少額であったとしてもiDeCoとつみたてNISAといった2つの制度を併用して活用することができれば、将来必要になると考えられるお金をそれなりに準備することができます。
また、iDeCoやつみたてNISAは、お金を貯めながら増やすことができるだけでなく、税金に対する恩恵も受けられる効果があり、これらの制度を積極的に活用しないのは大きなロスに繋がることは言うまでもありません。
7. まとめ
投資には、短期投資、中期投資、長期投資があるため、投資が損失を被りやすいといった偏った考え方を持ってしまうことはとてもマイナスです。
なぜならば、20代のように長い時間が与えられている年代からしますと、少なくとも長期投資は、20代から投資をはじめるのに一番向いている時期であり大きな資産形成を確立することができる年代だからです。
前項で解説したiDeCoやつみたてNISAといった国の制度を活用しながら、投資信託を積立投資することによって長い時間をかけて少しずつ資産形成をすることは大きなプラスの要素が得られることは確かです。
また、iDeCoやつみたてNISAとは、どのような制度で、どのようなメリットやデメリットがあるのかをしっかりと確認しておくことも大切です。
参考:つみたてNISAのメリット・デメリットを解説。つみたてNISAの特徴を押さえよう
参考:個人型確定拠出年金の仕組み・メリット・デメリットについて解説
併せて、iDeCoやつみたてNISAを実際にはじめるためには、ネット証券などで無料の口座開設を行うことで足りるため、投資信託への積立投資をはじめる際に、これらの制度を活用しながらはじめるには、ネット証券での口座開設をすることをオススメします。
ネット証券で口座を開設し、投資信託の積立投資をはじめるメリットは、絶対に欠かすことのできない手数料の安さや商品の数が豊富な理由もありますので、この辺も事前に確認した上で口座開設することが望ましいでしょう。
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